明治最終列車~明治45年7月29日午前8時。明治という時代が終わろうとしていたとき、新橋ステーションから豪華超特急列車が出発しようとしていました。万感を思いを込めて後世の人はこう呼びます。明治最終列車

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51下関駅・ホーム みんな降りている。 れいかが率先して立っていて。 舞台袖から刑事、警官が現れる。 ぐるっとメンバーたちのわきを抜け、下手に回る。 れいか「ご苦労様です。塩屋さくら容疑者をお引渡しします。同行の者たちも、列車の中で、私の捜査・容疑者の身柄拘束などを邪魔した上、富山富豪襲撃事件の川原せりな容疑者を逃亡させました。合わせて厳しくお取調べください」 刑事・警官、縄を持って動く。 さくら、両手を差し出すが。 刑事、警官、れいかを押さえ、縛る。 刑事「藤宮れいか。国外逃亡及び国家反逆の罪で逮捕する」 れいか「何をするのです!私はお上の御用を」 刑事「東京でおまえの内縁の夫・大西を逮捕した。大西はすべて吐いたぞ。おまえが、警視庁の密偵をしながら、警察情報を社会主義者らに流してた事をな」 うなだれるれいか。 驚くメンバーたち。 刑事「さらに、富山県上新川郡岩瀬町役場への請願示威行動、昨日の富山市における富豪襲撃事件も、おまえが制服向上委員会なる主義者団体の名を騙って扇動したことが知れておる。その上、一連の事件捜査から逃れるため、本日、この下関から連絡線で釜山に渡って、朝鮮への逃亡をはかっておったことも判明致しておる。神妙にしろ」 と引き立てる。 さくら「あの・・・・私は・・・・」 刑事「(れいかを引き立てながら)あんたの投資行動に違法行為はなかった。安心して東京に帰んなさい。くれぐれも、人様に恨まれない商売しなさいよ」 刑事、警官、れいかを引き立ててホームの向こうへ行く。 渚「(れいかを見送って)れいかさん・・・・あの人が制服向上委員会だったのよ」 と手帳をみんなに見せる。 手帳の写真大きく写る。 みやび「制服向上委員会16期生・藤宮れいか。あの藤宮が伝説の10代目委員長にして、最後は会長として、数多くの民衆の戦いを導いた伝説の人だったのね」 フェードアウト 潮騒の音が先行してー。 52 海  下関海峡のイメージ。
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