明治最終列車~明治45年7月29日午前8時。明治という時代が終わろうとしていたとき、新橋ステーションから豪華超特急列車が出発しようとしていました。万感を思いを込めて後世の人はこう呼びます。明治最終列車

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9 展望車 彩乃、力任せに郵便袋ごと軍人を、みやびから引き離して、入り口から落とす。 みやび「あなた、ありがとう」 彩乃「いいえ、あたしは連れ合いを日露戦争で戦死させてね。それ以来、軍人なんて見るのもイヤでね」 みやび「藤宮、これ分かる?(と乗車券と寝台券を見せる)こんなに高い切符だもの。下関まで行かせて下さるわよね」 れいか「先ほどの平沼駅は、日清戦争のときできた軍隊専用の短絡線の駅。いわば、軍隊の駅です。ここから先は、鉄道省及び内務省の管轄です」 みやび「レールの上は、本来、何人も往来できる自由の道のはずよ。明治39年に鉄道の大半を国有化してから、この国はおかしくなったわ」 そういって、手に提げた包みからバナナを一切れ、彩乃に差し出す。 みやび「お礼よ」 彩乃「これはどうも(受け取る)」 みやび、さくら、渚、咲苗にも渡す。 最後にれいかへも。 咲苗以外、みんなソファに座ってバナナを食べる。 彩乃「(みやびが食べてるの見て)あんた、お猿さんみたいだね」 みやび「ウキー(怒った振り)」 咲苗「このあと列車国府駅・山北・沼津・静岡・浜松・豊橋と参ります 窓に次々と風景が流れる。 咲苗「この列車は7両編成。機関車・郵便車・二等寝台・二等車両二両・食堂車・一等寝台車・展望車となっておりまして、機関車は2C形過熱テンダ機関車を採用。車両は車体の長さ20メートルのも六輪ボギー車となっております」 そこまで言ったとき、ステージに白いクロスのかかったテーブルが運ばれてきて、ソファの前に置かれる。 咲苗「さあ、お待ちかね。スープから始まって、肉料理・野菜料理のフルコースですよ」 料理が次々と運ばれてくる。 食事と旅を楽しんでいる感じで。 10 浜名湖・実景 11 展望車 彩乃「あっ浜名湖」 12走る汽車 13展望車 みやび「上りの特急とすれ違う」 14東海道線 上り下りの特急列車がすれ違う。 15展望車 この間、れいか、テーブルの上で手帳を開いている。 手帳落ちて、それを渚が拾う。 れいか、どこかへ行ってしまう。 16名古屋駅・ホーム 列車入ってくる。 「名古屋」の標識。
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