明治最終列車~明治45年7月29日午前8時。明治という時代が終わろうとしていたとき、新橋ステーションから豪華超特急列車が出発しようとしていました。万感を思いを込めて後世の人はこう呼びます。明治最終列車

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彩乃、渚もさくらのそばへ寄る。 れいか「参ったわね。私には逮捕権はないの。いいわ(せりなを見て)塩屋さんには恨みがある人がいるから」 れいか、せりなへ近づき、 れいか「あなたのアリバイは崩れたわ」 と時刻表を咲苗から受け取る。 れいか「たしかに、あなたは午後1時30分には、神通川西岸地区にいた。そこから30分で富山駅へ行く事はできない。神通川にかかる橋は全て警察が封鎖していたから、どちらにしても神通川を渡って富山駅へは行けない」 せりな「だから、私は京都から来たといってるでしょう」 れいか「富山駅午後2時5分初の京都行きには乗れないが、あなたには途中で、この列車をつかまえる方法があった。明治41年まで富山駅は、神通川西岸の田刈屋に在った。現在地に富山駅が移転した今も、ここにはプラットホームが残っており、構造上、列車はスピードを落とさなくてはならない。それは人が飛び乗るのに十分な速さだわ。あなたは徒歩で10分ほどの暴動現場から、そこまで来たわけ」 せりな「そこまで分かったのなら仕方がない」 とさくらへ詰め寄る。 せりな「私たちを苦しめたあなたを懲らしめる」 懐から包丁を出す。 れいか「さすが制服向上委員会ね。肝が座ってるわ」 みやび「制服向上委員会?あの政治系少女歌劇団?」 SE 汽笛。けたたましく鳴る。
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