あたしはなちゃん

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あたしはなちゃん

「おはよう」 「はなちゃん。今日のご飯これでいい?」  ん?  あたしはお皿に並んでいるお料理を見る。  ちょっと歪な丸く茶色の食べ物。  なんだろう。  一口。ぽいっ。    カリカリしていて美味しい♡  みさがリビングに来たぁ。 「はなちゃん、本当に可愛い♡」 「みさ。早くご飯食べなさい。幼稚園バスに遅れるわよ」 「は〜い」  目があったのは妹のみさ。可愛いんだぁ。みさはママ似なんだよ。  よいしょ よいしょ  春の陽気が当たり気持ち良い。     あたしは勉強より運動が好きだった。運動の後の汗が好きで駆けずり回っていた。  うんしょ うんしょ  体が重い。うまく歩けない。 『それにしても。狭いなぁ』  あたしの周りには格子状の柵のような壁がある。学校に行きたいんだけれど。ここから出れないんだ。  眠くなってきたぁ。  あたしはうとうとして目を閉じた。
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