友人Fの本懐12 - 禁忌の場所 -

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ニ十分も待っただろうか、坂の下から昨日会った三人組がやって来るのが見えた。 昨日とは違い、当時流行っていた蛍光色の迷彩柄のTシャツなどを着ていて、最初はわからなかった。 私は女の子の名前と顔を覚えるのがどうも苦手だった。 「すみません。遅れて…」 その女子高生は一つ下で、終始、私たちにも敬語で話す。 育ちも良いのだろうか。 とりあえず、その大きな家のインターホンを押した。 すると、中から綺麗に着飾った中年の女性が出て来た。 「あ、真弓ちゃんのお友達ね……。ちょっと待ってね」 と言うとまた家の中に入って行った。 私はその家の二階の窓をじっと見つめる。 あの部屋だ……。 それは一瞬で分かった。 するとその部屋のカーテンが揺れて、こっちを見ている女の子の姿が見えた。
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