友人Fの本懐12 - 禁忌の場所 -

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Fはタバコをまた立てて煙の流れを見た。 その煙は真弓へではなく、部屋の端の方に流れ出した。 「多分、この子はもう大丈夫やけど……」 そう言った時に玄関が開く音がした。 「買って来たで」 と関口と先輩が戻って来た。 私はしっかりと握っていた数珠に気付き、ジーパンのポケットに戻した。 「こっちも終わったで……」 と咥えタバコでFは立ち上がった。 買って来たモノを両手に下げた関口たちは、 「え、じゃあこれは……」 と固まっていた。
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