友人Fの本懐12 - 禁忌の場所 -

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昼過ぎに真弓は目を覚まして、薄っすらとしか覚えていない私たちに礼を言った。 私たちはそのまま真弓の家を出た。 「さあ、じゃあ行こうか」 とFが言い始める。 「何処に」 と先輩がFの顔をバックミラー越しに見ていた。 「決まってるやんけ、大元をなんとかせんと」 Fはそう言った。 助手席には私と交代で関口が乗り、私は後部座席でFの隣に座っていた。 「ちょっとコレ、見て」 とFが自分のTシャツの背中を捲る。 するとそこにはさっき真弓の背中で見た手形があった。 「おい……」 私が声を上げると、 「大丈夫や、俺なら何とかなる……」 とFは笑っていた。
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