友人Fの本懐12 - 禁忌の場所 -

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その日、暗くなるまで、女の子たちの話を聞いた。 元々、心霊スポットの研究は学校の先生が「面白いんちゃう」と提案してきたらしい。 それに仲良しの女の子四人組でやる事にしたという。 初めは色々な本を見たりして、レポートに書いてたらしいが、その内、近くの本当のスポットを回ってレポート書こうって事になり、何か所が回ったそうだ。 その殆どがいわゆるガセネタで、心霊スポットでも何でもない場所で、そんな事は本に載ってる記事にもある事で、珍しくも何ともない。 「この場所、誰に教えてもらったんや」 「その場所の近くにある定食屋のおばあちゃん」 と言う。 「とりあえず、その子に会わせろ……」 Fは何度もそう言う。 女の子たちは公園の公衆電話からその子に何度か電話をしたが、誰も出ない。 勿論携帯電話などまだまだ高価な時代で、高校生が持てるモノでもない。 その女の子の家は、両親がどちらも会社を経営していて、一人っ子のその子は殆ど一人で家に居ると言う。 そしてその子だけが、他の三人とは家も逆方向で、家に行った事も無いらしい。
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