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ドアノブを手を掛けて力を掛ける。
「重っ!?」
ドアノブはかなりの力を入れてようやく下がり始める。途中で急にノブが軽くなり扉が勢いよく開く。
「おわっ」
バランスを崩して倒れこみそうになるのを何とか踏みとどまる。部屋の外に出ると扉は自動的に閉まる。
「何だ?」
扉の先は真っ暗だった。
電気が付いておらず、後ろの扉が閉まったことで完全に視界が暗闇に包まれてしまう。
手探りで背後に振り返り扉のノブを掴んで動かしてみる。
ノブをどれだけ動かしても扉は動く気配がない。
鍵が掛けられたらしい。後戻りはできないようだ。
とはいえ、自分の両手すら見えないほどの暗闇。うかつに動くのは危険かもしれない。
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