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夜更け。スマホで動画をボンヤリと眺めていたところ、唐突な通知に遮られた。
誰だこんな時間に。まさか、ヤツか?
そう思って確認したところ、予感的中。一通のチャットが目に飛び込んできた。
――私メリーさん。これからアナタの家に行くの。
やっぱりだ、能動的な迷子少女だった。また例によって、面倒に巻き込まれるのかと思うと気が滅入る。
しかし、そんなオレの気持ちなど知らずに、スマホは小刻みに通知を鳴らす。
ピロリ。
――私メリーさん。今度こそ生田まで行くから、待っててね。
――今日という今日は大丈夫、心配しないで。なんと、頼れるお友達と一緒だから。
――じゃじゃ〜〜ん。そのお友達とは厄病神のウガちゃんです! ウガちゃん。今日の意気込みをどうぞ!
――ご紹介に預かりました、厄病神のウガと申します! お兄さんはメリーちゃんの大切な方らしいので、とっておきの厄をご用意してます。期待しててくださいね!
――わぁ! さすがウガちゃん、手土産もバッチリだ! 一体どんな物かワクワクしちゃうね。
嫌がらせじゃねぇかよフザけんな。
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