食堂の中で

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 あの言葉で部屋に戻ったのは俺だけだった。まぁ、そりゃそうだわな。  食堂へと続く扉を通るときは流石に皆の早くしろという視線が痛い…という訳でもなかったのだが。  あっ、そういえば例の分裂体のこと忘れていた。まっ、後ででも良いだろう。青田教官…美花先生でいいや。あの人も夕食後に行けって言ってたしな。確か。  あ〜腹減ったな。食堂内の男子生徒数は未だ198人…勿論俺を含めないでダゾ!でもやっぱり1人いないんだよな…。それと何回も確認したけどミニもいないんだよな。でも分裂したやつ(びっくり人間)とは感じが違うし、いないのはミニなんだろうけど。本当どうなっているんだ。 「———と言う訳で食事は一部を除き無料(タダ)です」  どう言う訳でだよ! 「では、食堂の利用方法ですが、私の右側にあるカウンターで注文するだけです。口頭注文なので食券は必要ではありませんね。メニュー表は君たちの後ろにあります。量はおかわり無制限です。まぁ太りすぎたら後で困りますがね」  最後の発言でちょっと笑ったのが怖かったですよ、寮長。ゾッとしましたよ、えぇ。心臓に悪いんだよ! 「種類は色々ありますね。日替わりだけでも『日替わり丼』と『日替わりラーメン』、『日替わりうどん』に『日替わりパスタ』、『日替わり蕎麦』や『日替わりスープ』がありますよ。『日替わりシリーズ』は全て定食形式で出てきます。あとは『オムライス』、『ハンバーグ』、『焼肉』なんかもありますね。これは単品かセットか選べます」  うわ、色々あるな…。そして寮長、あんた食堂オタかいな?気怠げだったそのエメラルドグリーンの目も、それはもうキランキランに輝いて、口角は釣り上がってますよ。めちゃくちゃ。 「他にも、私含めた教官と成績上位者しか食べられない『特上シリーズ』もあるので、是非頑張ってくださいね」  『日替わりシリーズ』と『特上シリーズ』とその他って感じか?普通に大学行くよりこっちの方がめっちゃ良い気がする… 「まぁ他にも色々シリーズがありますが…あっ、そうだ。結局話していませんでしたが、太りすぎたと判断された場合、『劇ヤセシリーズ』しか食べられないようになりますのでお気をつけて…」  な、何それ…。 「不健康だと判断された場合は『健康食シリーズ』になります。興味本位で全シリーズ全メニュー食べたことがあるのですが…『劇ヤセシリーズ』と『健康食シリーズ』だけはお勧めしませんよ。ではご自由に注文してください。私はもう食べているのでこれで」 ——————————————————————— 設定の3ページ目に食堂メニュー一覧が載っています。 食堂メニューはそんなに使わない情報になるかもしれませんが。
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