第一章 Eight

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「これは、面白い。作った人は、天才ですね。複数の解毒に時間がかかるので、本体を助ける時間が不足する。解毒も複数なので、同時に出来ないどころか、作用が反転する組み合わせもある。天然か……解明されていない毒草もあるのか……いいな、これ」  まともに、全てを解析していたら、一生掛かってしまいそうだった。 「この難解さは、類を見ません。面白い」 「その難解を解いて欲しい」  多分、この毒草は、年年歳歳しか対応できない。それだけの薬物知識と、相当数の解毒剤を必要とするのだ。 「……効き目を、確認しに来てください」 「俺、これから自首するから、いつになるか分からない」  俺が店員を見ると、店員は血液を見て笑っていた。それは、不気味だが、ここでは普通の事だ。年年歳歳は、毒物や薬が好きで、難解になる程に喜ぶ。 「この血液の人を、助けられたら代金をいただきます。それまで、このお金は預かっておきます。それと、成功報酬も……だから、又、来てください。いつまでも、待っています」 「分かった」  もしかして、バイト店員かと思っていたが、違っていたのかもしれない。俺は名前を聞くと記憶し、外に出るとバイクに飛び乗った。  そして、通常社会に向かうと、警察に自首した。
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