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俺が、警察に出頭すると、合同捜査中に本村を撃って殺したという事は、周知の事実になっていた。
そして、俺は七歳の姿ながら、元の年齢で処理され、殺人犯として事情聴取される事になった。
「あれが、最悪の問題児か……」
「本村警視正も災難だった。可哀そうに……」
俺に手錠を掛けようとした刑事は、俺の姿を見て、舌打ちをしていた。それに、とても嫌なものを見るように、俺を睨んだ。
「なぜ、義理の兄弟でもある、本村警視正を撃ち殺したのですか?貴方を守ってきた人ですよ。貴方は悪魔より酷い」
罵倒される事は分かっている。だが、まだ川に落ちた本村の死体が見つかっていないので、行方不明という事になっていた。しかし、撃った映像を流しておいたので、俺は事情聴取の後は留置場だろう。
俺が少し項垂れて手を出すと、手錠をはめようとしたが大きかった。だが、それでも手錠を嵌めると、後ろから声がした。
「悪魔!!!!どこにいる?」
「悪魔には正義の鉄槌を!!!探し出して、運び出せ!」
警察に覆面をした男達が走り込んできて、多分、俺の姿を探していた。俺が人影に隠れると、知らない警官が、差し出すように前に出した。
「見つけたぞ!!!捕まえろ!」
「逃がすな!」
ここは警察なので、誘拐犯なのか、強盗犯だか分からないが、早く捕まえて欲しい。だが、誰も動く事は無かった。
「捕まえた!!!」
そして、俺は背を掴かまれると担ぎ上げられた。
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