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「僕もう大丈夫ですから。」
雅美が告げる。
「一実先生に看病してろって言われたからね、九条が眠るまでここにいる。」
あまりにも綺麗な顔で微笑むものだから雅美の胸がキュンとしめつけられる。
「九条寒くないか?」
再び結人が問う。
雅美はもう一度小さく頷く。
すると結人はジャケットをバッと脱ぎ捨てると、スルッと雅美の隣に滑り込んだ。
「俺が寒い」
「えっ。。」
いきなりのことで雅美は思考が追いつかない。
そのままぎゅっと抱きしめれる。
心臓がドクンドクン煩いくらいに脈を打っている。
「九条の手冷たい。意地っ張り本当は寒かったんだろ?」
「そ。。そんなこと」
「こうしてたらすぐ暖かくなるよ。」
ひぇー耳元で喋られるとピクンと雅美の身体が反応する。
「九条。可愛いね。」
そのまま唇を奪われてしまう。
何度も交わしたキス。何度しても慣れない雅美。
ぎこちない雅美の全てが愛しい。
舌を絡め雅美の歯列なぶる。
雅美の瞳がトロンとしてくるのを見て結人は満足したように唇を解放した。
「栗原。。はぅ。。」
息を必至で整えている雅美の姿が可愛くて結人はきつく雅美を抱きしめた。
「九条好きだよ」
囁かれるように告げられると、全てが満たされていくような気がする。
雅美は胸の中で何度も頷いた。
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