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「九条。好きだよ。少し眠るといい。」
下半身を綺麗に拭き終わると結人はいう。
雅美は結人の顔を恥ずかしそうに見てポツリと告げる。
「栗原は。。その。。しなくていいのですか?」
真赤な顔、結人は軽くキスをして抱きしめる。
「今は我慢しておく。病人の九条にこれ以上はできないからね。それにこうやってくっついてたら、幸せだなって思えるじゃん。」
雅美は小さく頷いた。
「ほら少しおやすみ、起きるまで側にいるから。九条が元気になったらいっぱいしようね。」
甘い声が雅美を包んでいく。
雅美しか知らない結人のぬくもり。
促されて目を閉じると睡魔が一気に襲ってくる。
昨日色々考えすぎて殆ど眠れなかった雅美、体調不良もあながち間違えではなかったのかもしれない。
穏やかな寝息が聞こえはじめ結人もまた雅美を腕に抱きしめ眠りについた。
先に目を覚ましたのは結人だった。
まだ眠っている雅美の顔を覗き込む。
長い睫毛、色の白い肌、整った唇。
あらためて綺麗だなと思う。
「栗原。。。」
うん?
苦しそうな声色。何か怖い夢でも見ているのだろうか?
結人はそっと雅美の頭をなぜる
「大丈夫だよ九条そばにいるよ。だから安心して」
そう言うと雅美の顔が笑った気がした。
「良い夢を見るんだよ。」
愛しくてたまらない。
結人は雅美の寝顔を飽きもせずずっと眺めていた。
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