1.決意

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「せっかくだから、お習字見て行きましょうか?」 「入場料1400円払ってか?」 「素人の作品展示で1400円って高いですよね。しかも切り悪い。」 「お釣り用の小銭の準備が面倒そうだよな。」 「そうそう。あと100円足して1500円にする勇気はなかったんですかね。もしくは400円下げて1000円にする潔さ。」 「ただでさえ、カードやら、電子マネーやら、支払い方法多くてレジは大変なんだからな。」 「本当その通りですよ。さすが内海(うつみ)さん。」  持ち上げても上司のテンションは上がらず、俺は別の方向でご機嫌取りを画策する。 「もう少し足伸ばして、ランド行っちゃいます?シーでもいいですよ。」 「スーツの男2人でか?ビジネスバック携えてか?革靴でアトラクション乗るのか?」 「マップをケツの下に敷いてパレードも見ましょう。」 「いまやマップはスマホで見るんだよ。」 「まじすか!?ってか、なんでそんなこと知ってるんですか?まさか俺以外の誰かと最近、ランドもしくはシーに行ったんですか!?」 「お前以外の誰かと行くのが悪行のような言い方するな。」 「俺以外に誰がいるって言うんですか!?」 「むしろお前とだけはないだろ!?カップルもしくはファミリーもしくはフレンズの聖地だぞ!?」
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