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どのくらい時間が経ったのだろうか? 栞が目を覚ました時、窓の外はもう薄暗くなっていた。 栞が寝ていた部屋は、クリニックの処置室のようで、 室内には点滴スタンドや薬剤の入った棚などが置かれていた。 この部屋の廊下を挟んだ向かい側の部屋から笑い声がする。 既に今日の診察は終えているようで、 その声は、残務処理をしている受付の女性の声だった。 栞はゆっくりと起き上がった。 先ほどまでの辛い症状は跡形もなく消えていた。 栞はベッド脇に揃えられていた靴を履くと、 鞄を手にして、廊下へ出た。 その時、看護師が隣の部屋から出て来た。 「具合はいかがですか?」 「もう大丈夫みたいです」 「それは良かったわ。じゃあ、少し先生とお話ししましょうか?」 20代後半くらいの看護師は、 第二診察室と書かれた扉をノックし、ドアを開けた。 そして、栞に中へ入るよう促した。
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