それはクリスマス・イブの事。

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「キャ!!!!」 甲高い神夜の声がした。 「んだよ、うっせえな。近所迷惑だろうが。」 ソファから離れ、ベランダに向かう。 カーテンを開けると・・・。 「え?」 そこに広がっていたのは、血まみれの和服に刀を差した男二人と、立ち尽くした神夜だった。 思わずあんぐり、といった間抜けズラになっているであろう俺は慌ててキリッとした顔を作る。 この男だって俺のことを知っている気がした。 男の一人は大きく目を見開いていたがふっと笑った。 「えーっと、高杉?かな?」 「あ、ああ。」 そう聞くと男は人の良さそうな笑顔をした。 「僕、死んだはずなんだけどさ、築いたらここにいて、稔麿が先にいたんだよね。」 テヘッといった感じの男に対し俺は、 「あ、ああ。そうか、ってそんなこと理解できるわけねえだろっ、もう少しわかりやすく言え分かりやすく!!稔麿もだな、ポケーっと景色見てんじゃねえ!!」 キレていた。 神夜はキョトンとしていたが、 「寒いし中に入ります?」
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