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門が開き、敷地の中に入ると数名の使用人、ロベルトの妻が出迎えていた。
車から降り、歩き始めると小声で差別するような言葉が聞こえてきたのであった。
それでも気にせずに志波は歩く。
「初めまして、私が妻のミリアですわ。」
「こちらこそ、初めまして志波です。よろしくお願いします。」
「まぁ!本当に王国語が流暢なのね!」
「彼の元職場に王国語が堪能な人がいたそうだ。彼も正直会話には支障は無いからね。」
そう、ロベルトが言うとミリアは嬉しそうに志波の手を握った。
「東皇の事もいっぱい話して下さいね、楽しみにしてますわ」
そういうとメイドを連れ、屋敷の中に入っていった。
「アン!アリアにシワを紹介してあげなさい」
ロベルトはそうアンに伝えると神室はアンの後ろについていき、アリアの部屋の前まで向かった。
アンがノックをして扉を開ける。
「お嬢様、こちらが新しい専属従者になるシワさんです。」
「シワです。アリアお嬢様、よろしくお願いします。」
アリアは神室を見ると嫌そうな顔をする。
「あぁ、そう。それ以上私に近寄らないでね。猿と同じ空間に居たくないの、出ていって良いわ」
そう言い放った。
志波は挨拶をするとそのまま、部屋を出る。
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