16人が本棚に入れています
本棚に追加
志波が来て3ヶ月が経ちアリアは王都アザレア学園への入校となった。
学校に向かう為の身支度をしていたがため息をついた。
それに気づいた、メイドの一人がアリアに質問する。
「どうしたんですか?お嬢様?」
「遂に猿との共同生活が始まるのよ…」
「そうなのですね、でも、シワさんの他にも一人アンがついていくので安心だと思いますよ。」
「そもそも猿を視界にも入れたくないの!」
そうアリアは声を荒げた。
支度が終わると部屋を出る。
そのまま部屋の前で待機していた志波がアリアに対して頭を下げ、そのままアリアの一歩後ろに付いた。
アリアが朝食を済ませている間に志波は車を用意する。
そのまま、朝食を済ませたアリアはアンと共に車へと乗り込んだ。
「…」
無言で乗り込むと神室は扉を閉めて助手席に座る。
他の従者達が頭を下げ、車が出発する。
車内では無言のままだった。
アリアは志波に会った際に三箇条の約束をしていた。
・アリアの隣に自ら近寄らない。
・アリアが話すまで喋りかけてはいけない。
・アリアの言う事には全て答えなければならない。
この三つを約束したのであった。
志波はその約束を守り、ただアリアを守り、送迎するだけの生活をしていたのであったがこれからは違くなる。
(…情報収集も難しくなるな…どうするかな)
その懸念点を志波は抱えながら車は駅へと向かっていった。
最初のコメントを投稿しよう!