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(まさかの同じ学校とはな…まぁ、諜報活動には使えそうかな)
そんな事を考えながら絵を書き続けた。
やがて日が暮れ始めるとアンが志波の下へと歩いて来た。
「…シワさん、こんな所にいたんですね。」
「どうしましたか?」
「流石に3日もここにいるのは大変なので、別の部屋を取らせていただきましたのでそちらの方へ。」
「そうでしたか…私なんかのために申し訳ありません。」
「ただ、一等室よりはグレードが下がる三等室ですので…」
「気にしませんよ。ありがとうございます。」
アンはニコッと笑うと部屋番号だけ伝えると客室を去っていった。
志波も席を立つと言われた号室へと向かう。
そこはアリアの部屋と比べると確かに簡素ではあったが自由席と比べるとマシだった。
志波はその部屋の一番上の段に刀を置きそのままベッドに横たわり、ここ最近で得た情報をまとめ始めた。
現状得た情報は王国の現状、インフラ状況、国民性が主だったものであり、それを数字に直し小さなメモ紙に書くとタバコの箱に差し込んだ。
(…戦争になればどんな情報も必要にはなるが確実なのは戦争にならないことを祈るだけだな)
そんな事を考えながら車窓を見る。
街の灯りがは一つもない線路をただひたすら走り続けるのであった。
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