2話 出会い。

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一方アリアはまだ熟睡していた。 昨晩は初めての長距離移動ということもあり、寝れずにいた為結果として熟睡してしまっていた。 朝日も入って来てようやくアリアも目が覚める。 「おはようございます。アリアお嬢様。」 そうアンがほほ笑む。 「おはよう、アン。彼奴は?」 「起きておりますよ。」 「そう…」 「先ずはお顔を拭いてください。」 アンは濡れたタオルを渡す。 アリアは顔を拭くと着替え、渡された朝食を食べた。 「…まだ着かないのね。」 そんな事を言いながら窓の風景を見つめる。 「暇ね。」 「そうですね…明日には到着するのでもう少しですよ。」 「…はぁ。」 溜息をついた。 「それなら、展望テラスもあるみたいなので行ってみたら如何でしょうか?」 「…そうね。」 「何かあっても良いように、シワを連れてまいりましょう。」 「…猿と一緒は嫌。アンが来なさい。」 「私も行きたいのですが、部屋の留守を守らなければなりません。」 「それこそシワに任せればいいでしょ?」 「…お嬢様の下着等もあるんで…」 「……わかったわ。」 勢いよく扉を開ける。 志波はアリアに目線を合わせないように一礼する。 「おはようございます。お嬢様。」 「テラスに行くから付いて来なさい。」 「かしこまりました。」 アリアは志波を連れ展望テラスへと向かう。
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