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それからは軍人としての教育が始まっていく。
銃の扱い、外国語、基本教練等々
さらに朝から晩まで上級生の切磋琢磨と言うなの暴力、教官達による躾が常に目を光らせていた。
少年はひたすらそのシゴキに耐え最初の2年間を過ごしていった。
最初はついて行けずに教官達から激や躾が少年に激しく行われたが、そのお陰もあり少年は外見、内面共に大きく変わっていった。
貧相だった体格も段々と、筋肉が付きガッシリとした体格に変わる。
顔つきも眼光鋭く、凛々しくなっていた。
最初の2年間はあくまでも指揮官としての基礎的な教育がメインであったが、やがて3年目からは実戦的な教育が増えていった。
小隊行動、戦術立案、築城に夜間軍事行動などどれも今までとは段違いに教育が変わった。
少年はそこで頭角を出した。
教官達も驚くような才能であった。
任務遂行の為には犠牲を物ともしない作戦を立案したり、模擬戦にては自分の小隊を勝利に導いたりとかつての少年とは似ても似つかなくなっていた。
やがて、後期の教育も終了間近になり、少年も青年に変わった頃に部隊発表が行われた。
その前日に青年は大隊長室に呼ばれた。
「七瀬候補生入ります」
そう言うと大隊長室に入る。
そこには四年前に壇上に立っていた学校長でもある髭の軍人の吉田少将と、大隊長である奥島大佐、中隊長の大山少佐が座っていた。
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