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アリアの部屋でも荷物の整理が行われた。
「お嬢様。粗方の整理は終わりました。」
「ありがとう。流石はアンね。」
「…お嬢様。一つ聞きたい事があります。」
「何?」
「シワさんはこのまま雇い続けるのでしょうか?」
「そんな訳ないでしょ、3年間だけ雇って後は解雇よ。」
「…そうでしたか。」
「何時までも東皇人なんて雇ってたらウィンドル家の価値が下がるわ。今はただ単に新しく雇う暇も無いだけ。」
「では、旦那様に新しい従者の打診を行っておきます。」
「そうね。卒業したらすぐ迎えれる様にしておいて。」
アリアはそうアンに伝えると持ってきた本を読み始めた。
アンはアリアの側に立ち続ける。
「アンも座ったら?いくら従者だとしてもこれから3年間は友達、家族同然になるんだから。」
「それでは、失礼致します。」
「えぇ。」
アリアは思い出したかの様に本を閉じた。
「ちなみに、アンは絵とかかける?」
「どうしてですか?」
「…絵画の授業があるからよ。」
「正直、上手くはありませんが…」
そう言うと試しにネコを書き始めた。
アリアは不思議そうに見る。
「これは…?」
「…一応ネコのつもりです。」
「…そう。」
「…お嬢様はかけますか?」
「…」
アリアはペンを走らせる。
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