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朝、アリアが起きるといつも通りにアンが身支度の準備をする。
「おはようございます。アリアお嬢様。」
「…おはよう。」
何時もの部屋とは違い少し小さい部屋で違和感を感じるがアリアは準備をする。
アンはアリアの髪を櫛でとかしながら声をかけた。
「今日から授業になります。私とシワさんはクラスには付いていかない為、気をつけてください。」
「わかっているわ。」
アリアはムッとした顔でアンを見る。
朝食を済ませ、制服の上着を着るとアリアは部屋を出た。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様。」
アンが部屋の中から声をかける。
部屋の外には志波が立っており、アリアのバッグを持つとアリアの2歩後ろを歩く。
(…なんでこいつと一緒に行かないとならないの)
そう思うが寮から校舎までは少し距離がある為、護衛従者がつくのは一般的だった。
校内とはいえ、何があっても責任が学園側は取れないのでその為の護衛従者の同伴が決まりになっていた。
周りにも似たような生徒が歩いていた。
幾人かは東皇人である志波を見て驚いたような顔をしていた。
アリアはそれを恥ずかしく思いながら歩く。
「…本当に恥ずかしいわ」
そう呟く。
「申し訳ありません。」
志波はそう答えるともう一歩後ろを歩く。
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