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4話 学園生活。
アリアが講堂に入ると声をかけられた。
それは一番会いたくない相手だった。
「あら?アリアじゃない?ご機嫌よう。」
「ご機嫌よう。レーナさん。」
「堅苦しい挨拶は大丈夫よ。同じ生徒なんだから。」
レーナは笑う。
「それにしても朝から面白い物を見せてもらったわ。」
「?」
「貴女はペットを連れてきてるのね。」
「…ペットですか?」
「東皇人よ。まさかあれが従者なんて言わないわよね?」
「…私の従者です。」
そう答えた瞬間、レーナの取り巻きが笑う。
「伯爵家はまともな人材を雇うことが出来ないの?」
「東皇人が貴女のせいでレーナ様と一緒に3年もいるなんて虫唾が走るわ。」
散々な言葉をアリアに投げかけるもその間にエミリーが入る。
「お言葉ですが、私はあの東皇人と話をしましたがとても優秀です。優秀な人材かも見抜けず馬鹿にするのは可笑しいのではないでしょうか?」
その言葉に取り巻きを含め場が凍る。
「東皇人が優秀?冗談でしょう。所詮二流には見極め方がわからないだけよ。」
そう取り巻きが言う。
エミリーは負けじと言い返した。
「二流の眼が見た商品を貴女達は買っているんですよ?それなら貴女達も二流ですよ?」
「!」
レーナは少し笑う。
「それなら、次のダンスパーティが楽しみですね。従者も参加ですから、そこで是非お話したいわ。」
そう言うとアリアの前から去っていった。
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