相談相手は露出狂

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「もしお嬢ちゃんが死にたいって本気で思ったらね」 「全ての元凶にチンコ出して死ぬことだねっ!」 立ち去ろうとした。 「通報します」 「違う、そういうんじゃない。ただそのことぐらいの心意気でいきなって話。比喩表現、比喩表現!」 女子中学生に言っていいセリフじゃない。人の良いおじさんのようにしか見えないけれど、この人は少なくとも四十代以上で露出狂の犯罪者なのだ。 「おじさんはそんなことできないから、こんなザマになったんだよ」 「してなくて安心してました」 柔らかいペットボトルをそこで中身の水を飲み切って、ぐちゃぐちゃと小さくした。これが綺愛羅だと思うと少しすっきりした。あんな性格なら、高校に行ってもう仲間はいなくなると思ったからだ。 「おじさんは人生終わってんの」 「見たらわかります」 念のために私は小学校の時からの防犯ブザーを持っている。いつでもひもを引っ張れるようにしている。おじさんとの間にはソーシャルディスタンス以上の距離がある。 「だから君に託した」 こっちを見た。 「君には未来があるからだ」
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