日常の崩壊

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「地球人も悪かったんだよ。平和な毎日をただのんびりと生きてただけだったから。宇宙人が来てからこのままじゃいけないって、みんな勉強を始めたんだ。自分たちも技術を持とう、科学力を持とうってね。だから僕も学ばせてもらうために地上の学校に入ったんだ。地球人に化けてね」 「化ける? その姿は本当の雄馬くんじゃないの?」 「僕たち元々の地球人の姿は……友也くん、昨日見たよね?」  だんご虫!? 「でもどうやってUFO撃退したの?」 「そんなのは簡単さ。僕たちは二酸化炭素を吸って酸素を吐いてるんだ。殆どの宇宙人にとって毒のね。UFOにとっても酸素は毒なんだ。劣化を強烈に促進させる。だから昨日は僕たち全員が地上に出て地球の酸素濃度を上げた。僕たちだって地球を侵略されたくないからね」  元々の地球人総出で地球を守ったのだ。僕たち現地球人にそんな事ができるだろうか。そんな団結力があるだろうか。いや、ない。 「凄いよ、尊敬する。僕たちにはとてもできない事だ。見習わなきゃいけない。地球人を代表して感謝します。本当にありがとう」 「いや、自分の住む星を守っただけだよ」 「僕たちの住む星でもある。それなのに僕たちは逃げて隠れてただけだ。恥ずかしいよ。穴があったら入りたいくらいだ」 「穴ならあるよ。入る?」 〈終〉
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