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戻ってきた日常
「雄馬くん、昨日は何処へ行ってたの?」
登校すると雄馬くんの席に直行した。雄馬くんは相変わらず難しそうな本を読んでいた。
雄馬くんとは話したい事がいっぱいあった。UFOの事。地球を救うと言って学校を飛び出したあとの事。それからたくさんの雄馬くん顔のだんご虫の事。
「友也くん、先ずは挨拶だろ?」
「うん、おはよう。アレってさ、やっぱり宇宙人が襲ってきたんだよね?」
「日米共同軍事訓練だったんだろ?」
「そんなの嘘だ。アレは絶対UFOだ!」
雄馬くんはふっと微笑んだ。
「それに見たんだ。大きなだんご虫が地球を守ってたんだ。どこから現れたんだろう。どんな攻撃をしたんだろう。UFOなんてあっという間に消滅させたんだよ」
「だんご虫が地球を守った? 夢でも見てたんじゃないの?」
「まさか。この目でしっかりと見たんだ」
それも君にそっくりな顔をしただんご虫だ。
「だんご虫がUFO攻撃するなんてあるわけないじゃないか」
「そうだ、だんご虫は深呼吸していた。きっと毒ガス的なものを出してたんだ」
雄馬くんは本を閉じ、僕を見つめた。。
「友也くん、他の星に行くこともできないくらい科学の遅れたこの地球が、何故今まで宇宙人の攻撃に合わなかったのか考えた事あるかい?」
「え、何でだろう」
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