孫子の兵法 世界で一番有名な中国の古典かも?

2/3
前へ
/58ページ
次へ
Q 結構読むの時間かかったじゃない。 A うん、通勤電車の中で少しずつ読んだの。 最初はすっ飛ばしたんだけど、それだとこの本、なーんにも頭に残らないの。 真っ当なことを古典の割には易しめの言葉で説明してくれるから、進みやすいんだよ。 でもそれだと、「目で字を追いかける」状態になっちゃうから、私にしては珍しく、じっくり読んだよ。 Q それだと、随分参考になったでしょう? A この本の愛読者で有名なのが、曹操・ナポレオン・毛沢東。かなり変わった人が多いよね。 そこまでいかなくても、頭の良い人にはためになると思う。 でも、私にとっては、ここに出てくる「将軍」の仕事なんて人間技とは思えない。 敵を罠に填め味方も欺くところはいいんだけど、自分の感情を戦争のために完全にコントロールできるなんて、もはや人間とはいえないよ。 Q ありとあらゆる抑制ができないもんねえ。 A 自分に正直なだけよ! 正直のどこが悪いの? 正直じいさんだって最後には幸せになったじゃない。……本の感想の続きね。 この本はねえ、戦争万歳じゃないの。もちろん平和主義じゃない。主君への忠誠なんか邪魔なだけ。 何よりも優先するのは「国家の利益」。 実にドライ。いわゆる戦争オタクとは、この著者大分違うみたい。 でさあ、そのための色々な駆け引きが乗っているんだけど、一番「エグイ」と思ったのが、「敵を欺くには味方から」っていう、あれ。 兵士達には何も知らせないで、わざと窮地に追い込んで、戦わせよって言うわけ。ひどーい。 情報開示はどーした? これじゃ、「教育無用論」の愚民政策ってことじゃないかあ。 だから偉い人って嫌いだァ!! Q 文句以外にも、何かあるんでしょ? A これを読むと、戦争小説が面白くなるよ。三国志で読むのがきつかった戦闘シーンも、楽しく読めそう……戦闘シーンが楽しく読めるなんてまずいかな? 私にとっての直接のメリットはそれぐらいだけど、実にビジネス書に取り上げられる理由ってわかるな。 割と抽象的な言葉が多いから、いろいろなジャンルで応用が利きそう。 Q じゃあ、自分の身近な問題に応用してみたら? A うーん、やっぱり「ダイエット」ですかねえ? 孫子によるダイエットかあ……。 彼を知り己を知らば百戦危うからず。 ダイエットで自分のことといえば……体重か? いやだ! 自分の体重なんて知りたくない! あんな悪魔の測定装置に自分の身体を預けるなんて、とんでもないことよ!! ******
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加