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車は右折し、山道をどんどん登っていく。
「ずっと黙ってるつもり? 」
「何喋れって言うんだよ」
「あたしが
嫌になった理由でも列挙すれば? 」
「それで納得してくれるのか? 」
「納得できる訳ないでしょ、7年よ!?
どれだけの時間が
無駄になると思ってんの!? 」
「おい、無駄ってなんだよ!! 」
「どう言い繕っても無駄は無駄でしょ。
少しでも早く身を固めたいのに
またイチから出直しなんて絶対に無理」
結婚を急ぐ所も嫌な理由の一つだった。
二人で頭を冷やそう、
とドライブに出掛けたが
むしろヒートアップするだけだった。
今、二人は山の頂上へ向かっている。
二人で何度も訪れた、いわば思い出の場所。
告白されたのもそうだし
記念日は
毎回ココで星を眺める事にしている。
おそらく、それも今夜が最後だろう。
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