当たり前の日々

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今日は有給を使っていつも予約がいっぱいの有名な旅館に泊まりに行くのだ。 でも俺は急に午後から仕事が入ってしまって、彼に遅れてその旅館に向かうことにしていた。  顔を洗い、キッチンに向かった。 「出来たぞ。冷めないうちに食べろよ」 「美味しそう~。いただきます」  彼の作ったご飯をもりもり食べる。 「向こうで何する?絶対に温泉には入ろうよ」 「そうだな。久しぶりに二人っきりだな」  彼はウインクをしてそう言った。急な仕草にどきっとする。 「お前も気を付けて来いよ」 「タクシーで向かうから大丈夫だよ」  彼は微笑んで俺を見ていた。俺も微笑み返した。    
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