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当たり前の日々
「誠、遅刻するぞ」
いつも通りの朝。浜野誠は、彼の声で目を覚ます。
「今日は旅行だろ。ずっと前から楽しみ~って言ってたのはどこの誰だ」
「俺です…」
寝起きの声は掠れていた。
朝が弱い俺を毎日、彼は起こしてくれる。同棲を始めてから、朝はそんなに嫌いじゃなくなった。最愛の彼だ。
体を起こし、目をこすり、ドアの方を見ると、彼がドアにもたれかかって俺を見ていた。
「おはよう、お寝坊さん」
「おはよう」
「起きたらさっさと顔を洗う。俺は朝飯作ってくるから、二度寝するんじゃないぞ」
「はーい」
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