No.10 運命の、🔞

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No.10「運命の、」🔞 登場人物名 ・受け 敬(けい)………分家に生まれたオメガの中で一番壮馬に歳が近かった人。壮馬より10歳年上。 ・攻め 壮馬(そうま)…名のある一族の当主でアルファ。 可哀想な奴だ、と思った。 好きでもない男の番にさせられて、無理矢理子供を孕まされて。 だがこれは本家からの命令であり、彼にとって避けられないもの。 だから……せめて彼が少しでも嫌な気持ちをしないように。 優しく接しよう。大事にしよう。 そんなことを考えながら、彼_敬を、嫁に迎え入れた。 「お前が敬さん?」 「……はい、当主様。」 彼を嫁に迎えると同時に、俺は当主となった。これは父親の、前当主の命令だ。 一族の血を絶やさないために、一族の中で生まれたオメガを当主の後継ぎの嫁にさせる。 男でも女でも関わらず、だ。 可哀想な敬。 俺より歳が10も上だが、この一族で俺に年齢が近いオメガは、彼しかいなかった。 だから、彼に矛先が向いたのだ。 「……準備は?」 「ぁ、えっと……終わって、ます。」 「そうか。分かった。……おいで、敬さん。」 「っ…は、ぃ……」 敬を呼び寄せる。 彼が俺の傍まで来ると、色素の薄い茶髪に手を触れた。 「ッあ……」 「……あぁ、薬飲まされたん?」 「ん……」 コクコクと、彼が首を縦に振る。 無理矢理、発情期にする薬を飲まされたのか。 ……本当に、嫌な事をしてくる。 「次から、俺に禁止されてるからって言って断るんだぞ。体に悪いから。」 「ん…わかり、ました……」 彼の頬が、段々と熱を持ち始める。 少しずつ匂いが濃くなり、敬のフェロモンが部屋に充満し始めた。 「……敬さん、敬…でいい?呼び方。」 「ぁ、う…お好きに、呼んでください…」 「分かった。じゃあ敬って呼ぶな。」 彼の手を優しく掴み、ベッドへ引く。 とさりと彼をベッドに押し倒すと、恥ずかしいのか両腕で顔を隠した。 「……ふは。お前、かわいいな。」 「ッッ…そんな、こと……っ!?」 ぶわり、と。 敬が俺の言葉に顔を赤くした瞬間、彼のフェロモンが強くなった。 甘い、甘い匂いだ。俺まで、引きずり込まれそうな、強い匂い。 「ッ、は……」 今まで、並大抵のオメガのフェロモンなんかに充てられた事などなかったのに。 彼の匂いは俺の本能を擽り、理性を崩壊させようと懐に入り込んでくる。 「……お前、よくこれで今まで誰にも襲われなかったな。」 「ぇ、へ……?」 「匂いが……」 そう呟くと、敬が不安そうに眉尻を下げた。 「ぁう、は……うすい、ですか…?おれ、あんまりフェロモン強い方じゃ、ないって……」 「……誰に言われたんだよ。これのどこが薄いんだ。」 どこが薄いというのか。今まで感じたこともない、強烈な匂いだ。 「っぐ……コレ、やばいわ。敬、すまん。」 「へッ……!?」 彼の唇を奪う。 目を見開いて固まった彼が、キスされているのだと理解したのか慌ててぎゅっと瞑った。 「ん、んンッ…んふ、はッ……ぅあ、とうしゅ、さま……」 「壮馬な。壮馬って、呼んで。」 「ぁ、そうま…く、ッ」 「ん、それでいい。」 口を離すと、彼の息が荒くなる。 薬のせいで発情しているのだろう。体が熱く、下も苦しそうにしている。 「苦しそうだな。脱がすぞ。」 「ッ、はいッ……ぅあ、そうまく…っ」 「ん~?」 ズボンを脱がすと、彼が俺の名前を呼んだ。 「は、ッ…なんか、ぁ…いぃにおい、するッッ…そう、まく…?」 「…あぁ。お前の匂いに充てられたんだな、きっと。」 敬の匂いに充てられて、俺の体も反応してきているらしい。 自分じゃ、匂いは分からないけど。 「あ、あ…ッ、壮馬く、そうまくッッ……」 顔を隠していた腕を自ら退かし、俺に手を伸ばしてくる。 好きなようにさせていると、俺の首の後ろに腕を回した。 「は、ッ…は、はッ…からだ、あつく、てッおかしッッ…そうまくんのッ、におい……」 「…俺の匂い?」 「は、うぅ…ッ、あたま…くらくらするッ、けどぉッ…いぃにおい、で……」 「ッッ……」 俺が敬の匂いに充てられて発情するのは分かる。 けど、彼もその俺の匂いに釣られるなんてこと、あるのだろうか。 オメガは、発情期以外では運命の番の匂いでしか発情しない筈…… 「……まさか。」 「ぁう、う……?」 …確か、発情期の時に番か運命の番の匂いをたどって、巣を作るというが…… 「……すまん、ちょっと離れるな?」 「ぇ…やだ、よ……はなれん、でッ」 「ちょっとだけだから。」 そう言って、敬から離れる。 すると、彼がもぞもぞと動き始めた。 「ぅあ、ッ…は、はッ…いぃにおい、どこ……?」 ベッドから降り、這うようにして一直線に俺のタンスへ向かっていく。 地面に座り込んで、届く高さのタンスを引いて中から服を取り出した。 「ッ…マジかぁ……」 ゆっくりとした動きで、彼が俺の服を並べる。 つい見入ってしまうと、作り終わったのか俺の服の上でごろりと猫のように丸くなった。 「ん、はッ…はふ、ん、んッッ……」 髪と同じように薄い色素の瞳が閉じられる。 安心したような、緩んだ表情を見て確信した。 ……彼は俺の、運命の番だ。 「……敬。」 「ぅ、あ……?そう、まッく…?」 名前を呼ぶと、ゆっくりと瞼が開く。 キャラメルのような瞳が、とろとろと溶けそうなくらい潤んでいて、その目が俺を捉えた。 ……いや、俺が捕らえられた。 「ふはっ。いいな、その目。めっちゃ興奮するわ。」 「ぅ、ん……?」 「ごめんな、離れて。上手に巣作ってるな。」 「ひ、あ……ほんと、?おれ、じょーずに、できてる…?」 「おう。上手上手。勿体ないから、そのままそこで子作りしようか。」 「ん、する……」 彼に近づくと、力の入らない手を伸ばしてくる。 その手を掴み、彼を抱き上げた。 「ん、そうま、くん…いぃ、におい……」 「ふは、そっか。」 彼が作った巣の上に乗る。 ベッドに凭れ掛かり、彼を俺の膝上に座らせた。 ズボンだけ脱がしてあり、下着は既に黒くシミを作っている。 「は……これ、抑えられなくなりそうだな。」 彼の服のボタンに触れる。 一つ、ひとつと外していき、肌を露出させた。 「ぁ…そうま、くん……」 「ん~?」 「は、ぁ…ッも、もぅ…ッ」 「ん、分かった。薬飲まされてたもんな。苦しいんだろ?」 「んぅ、くるし…ッ、からだ、あつくてッ」 下着まで脱がす。 既に恥ずかしそうにすることは無く、顔を隠すこともなく俺にしがみついた。 彼を膝で立たせて、俺も下着まで寛げる。 ひたり、と彼の尻に俺のモノを宛てると、彼がびくりと体を震わせた。 「慣らさなくても入るよな?オメガだし。」 「ッッ……は、いぃッ!」 ぐ、ぐ…と彼の尻穴に性器を押し込む。 敬がぎゅっと目を閉じて、これから来る衝撃に備えた。 「ぁ、あ……ッ、はいって、くぅゥ…ッッ」 ゆっくりと彼のナカに入っていく。 既にナカはドロドロで、難なく俺のモノを飲み込んでいった。 「あ、はッ……はーッ、は、ぁ……」 「凄いな。こんなすぐ全部入るんだ…」 「ッひ、うぅ…ッ、は、は……ッ、そうま…くッ」 敬が、俺の首に腕を回す。 ぎゅっとくっつき、はくはくと浅く息をした。 「ッは…熱くて、きもちいいな。」 「ん、きもちぃ…ッそうまく…ッ、は…う゛ぅ~!!」 彼のナカは熱くて、俺のを搾り取ろうとうねっている。 彼が近づいたせいでフェロモンの匂いが強くなり、彼のナカに俺のモノを打ち付けたくて堪らなくなる。 目の前にある彼の首筋に、噛みつきたくなる。 「は、ぐ……ッ」 慌てて、唇を噛みしめる。 まだだ。まだ、駄目だ。番は、彼が俺を受け入れてからじゃないと。 「ッあ、そぅま…く?ち、でちゃ、から…」 「ッは、けど……このままじゃ、酷くしそうだから、」 「…い、ぃよ…ひどくしても、おれ…だいじょうぶ、だから……」 「ッッ!!」 敬が、俺の頬を両手で挟む。 少し上にある彼の顔と目を合わせられ、薄いキャラメル色の瞳が俺を見据える。 「お、れを…そぅまく、のッ…つがいに、して…?」 「ッッ……いいんだな?」 「ぃ、よッ……な、ぁ…ッ、そうまく、くび、かんでッ…かんで、ほしぃッッ!」 「……ん、分かった。」 オメガの本能が、彼の意思とは関係なく暴走しているのだろう。熱に浮かされているように顔を火照らせて噛んでと言う彼に、思わず唾を飲んだ。 「ッハ……」 敬の首筋に、唇を押し当てる。 口を大きく開き、彼の細くて白い肌に、歯を突き立てた。 「ッあ゛!はぐ、う゛ぅ~~!!くひ、ひッ…ォあ゛あッッ!!」 「ッッ…は……」 ギリギリと彼の肌を噛む。 血が出るほど強く噛みつくと、彼の体が大きく跳ねて、目を見開いた。 そして、彼のナカが強く俺のモノを締め付ける。 それに耐えきれなくなって、彼の腰を掴んだ。 「あッ、あ゛ぁッッ!ひ、イ゛ってる!いって、るからぁッッ!!ぁぐ、うぅ~ッ…おぐ、おぐッやばいィッッ!!」 ぎゅう、と彼が再び俺の首に腕を回し、抱きつく。 番になったと同時に、彼が互いの腹の間で勢いよく射精した。 だがそれを気に留めることなく、彼の腰を掴んで上下に揺らす。 「ひッ…ひぎ、ッッ…そぅまく、そぅまッ…くンッ、いぐ…ッ、イぃッッ…ォあ゛~~!!」 「は、ぐぅゥ~~ッッ!」 食いちぎられそうな程、強く締め付けられた。 どぷどぷと、彼のナカに熱い液体を吐き出す。敬も二度目の射精をし、浅く息を吐いた。 「カひゅ、はッ…はーッ、は…ぁ、ッ」 「は、ぁ……」 ぐったりと、敬が俺に凭れ掛かる。 疲れ果てたのか、浅い息を吐いて目を閉じている。 段々と、彼のフェロモンの匂いも治まってきた。 「……大丈夫か?」 「は、ん……ッ、だい、じょ……」 「出来てるかは分らんけど、可愛い子が生まれるといいな。敬と俺の子なら、絶対可愛くなるって。」 「ぅ、ん……」 「……眠いのか?」 彼の返事が、段々と曖昧になる。 両脇に手を入れて敬を持ち上げると、既に彼は眠ってしまったようだ。 ガクリと項垂れて、声を掛けても反応しない。 「風呂は、もう明日だな。出来てるといいなぁ、俺らの子。」 ずるりと彼のナカからペニスを抜き、汚れてしまった所をタオルで拭く。 彼に服を着せベッドに寝かし、同じく下着とズボンを履きなおして、彼の側に寝転んだ。 「運命の番、かぁ……アイツらのせいで敬を縛り付けるのは嫌だったけど、もう手放せねぇなぁ……」 最初は、できるだけ彼には近寄らないようにしようと思っていた。無理矢理番わされた相手なんて、見たくも無いだろうと。 だが、彼は俺の運命の番だった。気付いてしまったら、手放したくなくなる。囲い込んで、身も心も俺のモノにしたくなる。 「……敬。」 彼のサラサラした髪を、優しく撫でる。 規則的な寝息を立てている彼の額に、軽く唇を押し当てた。
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