そして、時夫の時が動き出す

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 シロちゃんが泣きながら部屋を出ていった時から、僕は二度と彼女に会うことがなかった。  僕が彼女に会いに部屋を出ればいい話なんだけど、さっきも言ったように僕は彼女が外から開けてくれないとこの部屋を出ることができない。  それでいて、食事や排泄はどうしているのかだって? 大丈夫、それは僕のような存在にとって必要のない行為だから。  とにかく、僕は冒険ができないどころか、彼女に会うことすらできなくなってしまった。その方が、僕にとっての絶望だった。  その日から僕は、ベッドの上に寝転がったり、シロちゃんとの冒険の思い出を詰め込んだアルバムを見たりした。思い返せば、毎日同じ動作の繰り返しでモノクロの日々って感じだったな。  時間感覚もほとんどなかった。僕の部屋にはカレンダーも時計もなかったから、今日が何年何月何日の何曜日か、今が何時かさえもわからなかったな。驚きでしょ? よくそれで生きてこれたなって、自分でも思うよ。
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