紅の話

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紅の話

碧は多分今日も芹澤のバイト先に行ったんだろう ずっと機嫌が良さそうだ 紅「おい」 碧「なに?」 紅「お前さ、芹澤のこと好きなんだろ?だったら俺のフリやめろよ」 碧「もうやめるよ」 紅「それならいいけど」 碧は部屋に入っていった 紅「··········」 俺は碧の事で1つ心配な事がある... それは執着が異常なことだ こっちに引っ越す前、 小学校の頃に碧は1人の女の子を好きになった その女の後をつけて家を知ったり、 写真の隠し撮りをしたり 差出人の名を書かず手紙を送ったり 引っ越す前はその手紙が問題になりその女は学校に来なくなった これは俺が碧の後をつけて知ったことだ あとは部屋を探ったら写真と何度も書き直した手紙を見つけたからだ まさか無口で表情をあまり変えない碧がこんな事をするなんて思わなかった 俺たちは中学から引っ越して今の場所に来た それからは紫悠と仲良くなり、自ずと芹澤とも知り合った 最初はまた同じようになるんじゃないかと心配したが碧は芹澤と話す事もないしそのまま中学を卒業した そして高校も特に特定の人はいなくて安心してたのに、ここにきて芹澤を好きになった 今んとこ特に変わったことはないけど注意しておかねーと何しだすかわかんねー 紅「(それよりも、俺のフリして会いに行くなよ な!俺が芹澤のこと好きみてーじゃねーか!!勘違いされたら困る!!)」 俺のフリをやめるってことは誕生日にでも告るつもりなのか... だったら尚更俺のフリじゃない方がいいのに... って碧の事ばっかり気にしてるけど、 俺はどうしたらいいんだ... 紫悠って好きな人いるのかな やっぱり対象は女...だよな 紅「(はぁ......なんで男なんて好きになったんだ ろ...自分が1番ビックリしてるよ)」 紫悠のことを考えてたら... 生理現象ってのはいきなりやってくるわけで、 更衣室での紫悠を頭に浮かべ処理をした... 紅「はぁ.....」 ため息をつきながら丸めたティッシュをゴミ箱に投げた
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