碧の話

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碧の話

ガチャ 紅は帰ってくるなり俺の部屋に入ってきた 碧「あれ、遅かったな」 紅「あー、ちょっとな」 部活が終わってから紫悠と寄り道でもしたのか? でもここまで遅いのは珍しいな 紅「碧、明日ってバイト?」 碧「休みだけど、なんで?」 紅「実はさ、____ 」 紅は帰りが遅かった理由などあったことを一通り話した 碧「.......は?彼氏のフリ...?」 紅「そそ。さっき紫悠に明日も頼まれたんだけど、明日は元々友達にカラオケ呼ばれてて行けないから代わりに彼氏のフリしてくんない?」 碧「は!?なんで俺が」 紅「顔も体格もほぼ同じじゃん。ピアス逆にすりゃバレねーって」 碧「そーいう問題じゃ!」 紅「なんでもいいから頼んだ!」 それだけ言うと紅は部屋から出ていった 碧「.........マジかよ」 芹澤さんとは...紫悠を通してしか話したことがない いきなりハードル高いって... しかも紅の話じゃ手を繋いだり、唇を避けてキスするフリしたって... 碧「/////////」 碧「紅みたいに俺にそんなことできるわけないだろ」 そして現在... 紅に言われたようにピアスを右に付け替え、 芹澤さんのバイトが終わるのを店で待ち、 手を繋いで帰っている... 碧「(や、やばい...///めちゃくちゃ緊張する///)」 さくら「高瀬君なんか顔赤くない?大丈夫?」 碧「だ、大丈夫!ちょっと暑いだけだから!!」 さくら「そっか、もう春も終わりだもんね」 こっちに笑顔を向けてくる 碧「//////」 やっぱ可愛い....////// こんな近くで見れて...手まで繋げるなんて... それよりも話せるなんて///// 紅に感謝だな さくら「...もう、着いちゃったね」 碧「うん...」 さくら「.......」 碧「.......??」 さくら「あの.../// 今日もフリするの?」 碧「フリ?」 さくら「.........」 碧「あ、そうだったな」 キスするフリ...フリ......キス/// 碧「(ゔっ///)」 芹澤さんは目を瞑ってキスのフリを待ってる...//// これは破壊力がヤバい... でも待ってるからしないと... 碧「(フリだ...フリ...でもフリってどうやって)」 ちゅっ さくら「!!!」 碧「あ///悪いっ!!!/////」 さくら「ううん///大丈夫///」 フリのはずが、唇の横に触れてしまった... 俺の初めてのキス 碧「もっかいしていい?」 さくら「うん//////」 ちゅっ 唇に触れたことで自分の中の何かが壊れた さっきとは違い今度はしっかりと唇にキスをした 芹澤さんの頬がほんのり赤くて...可愛い もっとしたい...もっと見ていたい 可愛い、可愛い!! 好きだ!!! 元々好きだった気持ちが溢れ制御が効かなくなっていた もう1回求めたキスは1回ではおさまらず、 2回、3回としてしまった 碧「何度もごめん」 さくら「ううん///嬉しかった///」 碧「え...///」 さくら「今日も送ってくれてありがとう。また明日ね、バイバイ」 碧「バイバイ」 手を振る芹澤さんに俺も振り返した マンションの中に入っていき姿が見えなくなると、 自分の唇を指で触った 碧「柔らかかったな...///」 けど、この時.......俺は気付いた 碧「.........」 ____『嬉しかった』 これは俺に向けられた言葉じゃない これは紅だと思って言った言葉だ。 芹澤さんは紅が好きなのか...? 碧「紅には渡さない....」 中学の頃からずっと好きだったんだ、 この状況を利用してでも手に入れる 絶対に
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