碧の話

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碧の話

紅が紫悠と芹澤さんの誕生日プレゼントを買いに行くって言うから一緒に行くことにした 誕生日自体は紫悠が毎年何かをあげていたから知ってた でも紫悠無しで話したことない俺は何かをあげるなんてできなくて いつも芹澤さんの背中に向かって「おめでとう」って心の中で言うしか無かった でも、今回は違う... 芹澤さんは紅が好きなのかもしれないけど、 これだけは言える 碧「(俺の方が芹澤さんを大事にできるし一生好きでいる自信がある)」 ずっと見てるだけだったんだ... そんな俺に向けてくれた笑顔... それにキス... 芹澤さんの近くにいられて幸せでまた元に戻るなんてできない 今日買ったプレゼントを見た 碧「気に入ってくれたらいいな...」 紫悠が紅に彼氏のフリを頼んでよかったよ... 俺より先に手を繋いだのは許せないけど。 そーいえば彼氏のフリももう終わりか... バイトがあるから毎回は行けないけどまた迎えに行こうかな またナンパなんてされたら困る あの可愛い笑顔も小さな手も柔らかい唇も全部俺のものだ 誰にも渡したくない どうにかして紅じゃなく、俺を見てもらわないと 碧「俺は芹澤さんをずっと見てるのに俺を見て くれないなんて不公平だからな」 明日バイトかな? いつがバイトかわからない いいや、見に行けばいいんだ ....... 翌日、お店の窓から覗くと芹澤さんがいた 碧「可愛いな」 俺はピアスを右に付け替え店に入った さくら「あれ?高瀬君!」 碧「アイスコーヒー、Mで1つ」 さくら「はーい」 碧「(「はーい」だって、可愛い///)」 さくら「180円です」 俺は200円を出しお釣りを貰った その時、手に触れた 碧「今日何時まで?」 さくら「15時だからもう少しで終わるよ」 碧「じゃあ....待ってる」 さくら「え!...うん///」 珈琲を受け取り席に座った 勿論、芹澤さんが見える席に 碧「(あー、ほんと可愛いなぁ...)」 紫悠は芹澤さんの小さい時からを知ってるんだよな... 俺も同じマンションだったらよかったな 「しゅー君」なんて呼ばれて何度羨ましく思ったか... 俺も名前で呼ばれたい 「高瀬君」じゃ俺だか紅だかわからないし....... 待ってる間、スマホのフォトフォルダーを開いた 碧「可愛い」 鍵付きのフォルダーには芹澤さんの写真がいっぱいだ 正面は無い...だって全部隠し撮りだから 勿論ここの制服姿も撮った 碧「(ここには私服姿も増やしたいな)」 さくら「高瀬君、お待たせ」 スマホを閉じポケットにしまった 碧「お疲れ様。それじゃ行こうか」 さくら「うん///」 俺は芹澤さんの小さな手を取り店を後にした
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