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本編から、およそ1年。 昴→ビックラブ→♡←自覚←都
町中が、色取り取りのネオンに彩られ、火照った頬を撫でる冷たい風も心地よく感じる。
高校卒業後、初めて2人で過ごすイベント。
どうせなら、自分で働いたお金でプレゼントをしたいと思い、昴には秘密裏に・・・って思ったのに・・・何でだ???
まるで、ドラマのワンシーンの様な光景が都の目に飛び込んでくる。
ただ、イルミネーションに彩られた街路樹に寄り掛かっていただけなのに。
それだけで、昴は絵になった。
ロングコートに、タートルネックとシンプルな装いが、余計に昴のスタイルの良さを際立たせていた。
・・・カッコイイよなぁ。
って・・・、なんで昴がここに?
「ねぇ、ミヤ。ここで何してたの?」
「あー、バイト?」
「ふーん・・・。」
「ってか、なんで昴がここにいるんだ?」
昴の側へと近寄ると、徐に右手を取った。
その指先は驚く程、冷たくて都は眉を顰めてしまう。
昴の奴・・・一体、いつからここに居たんだ?
そのまま自分のコートのポケットとの中へ入れて、左手にはカイロを握らせる。
「冷えてんじゃん。部屋、帰ろ。」
「・・・。」
黙ったまま、付いてくる昴に居心地の悪さを少し感じるのは、今日の事を昴に秘密にしていたからだとは、都自身解っては居るのだが・・・
「・・・ねぇ、ミヤ。何か有った?」
「え・・? 何でだ?」
「なんか、凹んでる?」
都のコートに手を突っ込んだまま、急に立ち止まった昴に都も足を止める。
「あー、そうだなぁ・・・、コンビニでも寄って帰ろうか?」
そう言って近くのコンビニを指差すと、黙ったまま小さく頷く昴の手を、都はポケットの中で握ると、サクサク歩き出してしまう。
目に付いたお菓子や、飲み物をカゴに入れて行く都に、昴は何も言わないで黙ってついてくる。
「・・・ミヤ、お腹すいてたのか?」
「え? 別に、すいてないけど?」
「・・・。」
「昴も何か有る? ついでに、買うけど・・・。」
「んー、じゃあ・・・。」
少し考えた昴が、コンビニ内を物色して持ってきたのは、小さな箱だった。
それをカゴの中に1つ入れる。
「・・・1つで良いのか? 別に、2つでも、3つでも・・・。」
「!!! 良いの??」
「え、あ・・・うん?構わないけど・・・。」
「そ、それじゃ・・・もう1箱・・・良い?」
同じ箱がもう1つ追加されて、レジへと持って行くと、嬉しそうな顔の昴が都の後ろに張り付いていた。その様子に、都も思わず笑ってしまう。
レジの店員が、恨めしそうな顔をしていた事には、気が付かないまま都は会計を済ませると、昴に袋を渡した。
「はい、昴。ハッピークリスマス。」
「え?」
「それ、お前にクリスマスプレゼントな。」
呆気に取られる昴を置いて、先を歩き出す。
そのまま終始無言だった都の後ろを、コンビニの袋をガサガサ言わせながら昴が付いていく。
ガサガサ・・・ガサガサ
通り過ぎる他人が振り返る様なイケメンが、パンパンのコンビニの袋を持ってる姿になんだか遣る瀬無さを都は感じた。
コンビニで、合計5千円にも満たないプレゼント。
それが、俺の力なんだよなぁ。
はぁ・・・。
溜息と共に、都が鍵を開けると、そのまま後ろから昴に抱きしめられてしまう。
「え?! ちょ、すば・・・る?」
「ねぇ・・・、コレ本当に、僕が貰って良いの?」
都の目の前に、コンビニの袋が見える。
「・・・ああ、こんなモノで悪いけど・・・。俺からのクリスマスプレゼントだ。」
「本当に? 良いの?」
抱きしめられている腕に力が込められて、少し苦しい。
「良いって言ってるだろ? そんなコンビニのモノで、悪いけど・・・」
「コンビニのって・・・別に、気にしないけど・・・」
「・・・昴。」
都の耳裏に昴の唇が触れる。
「ねぇ、こんなに沢山有るし、二人で半分こしよ?」
「・・・だ、駄目だ。 コレは、昴の分。」
耳裏から、首筋へと降りてきた唇の感触に、身体を捻り昴と向き合う形になると、そのまま唇が重なる。チュッチュと最初は軽く啄む様に交わされたキスの合間に、いつの間にか都のコートが脱がされ、都が気が付いた時には半裸の状態で、ベットの上だった。
「え・・・アッ・・・。す、昴?! ん・・・」
「ん? なぁに?」
「え・・あ・ん・・・。な・・・あっ・・・」
グチュッ
初めて身体を繋げてから、まだ数える位しかしてないこの行為に、未だに慣れない都は、昴が与える感覚に翻弄されるがままだった。
「ねー、ミヤ。 さっきの、全部本当に僕が使っても良いの?」
「ん・・・あ・・、だ・・・って、アレは・・・昴にプレゼントで・・・あッ。」
1本、また1本と増やされた指は、都の中を拡げ、時折、わざと引っ掛ける様にして都の中を刺激していた。その間、昴の唇で、舌でキスされ、舐められ弄られた場所は、赤く色付いては艶やかに濡れて煌めいていた。
「プレゼント・・・。なら、ミヤ、今、良い?」
「ふぇ・・な・・んッ。 昴に、あ・・・げ・・・たんだがら・・・好きに・・・あっ!!!」
グリッ!!
一際強く、都の中でコリっとしている所を指で擦り上げ、深く口付る。
昴の舌が、都の舌を捉え、絡み付く。
飲み込み切れなかった唾液が、口元から伝ったのを昴の指が救いあげる。
その刺激すら、都の喉を震わせる。
つぅぅぅっと、透明の糸を引きながら、昴の唇が離れるのと同時に、身体も離れた。
「・・や・・離れ・・・るなぁ・・・。」
散々、高められるだけ高められた都の身体が、離れた熱を求める。
「じゃぁ・・・コレ、全部・・・使っても良いよね?」
「うあぁっ・・・!! ああ、や・・・ん。」
散々拡げられた孔へと、突き立てられた昴の陰茎に、勢い良く奥まで侵入を許してしまう。
強い快感が背骨を走り抜けるのと同時に、触れても居なかった都自身から白濁の汁が飛び散る。
「はぁ・・・はぁ・・・、も・・・すば・・る、のど…乾いた・・・。」
バッチュン!!
「あああああああ!!」
「ん・・・、ミヤ口開けて。」
「っふ・・・ん・・・ふぁ・・んん!!!」
水を口移しで飲まされながらも、昴の腰は都を追い詰める事を止めない。
都はイキすぎてもう、透明な汁さえも出なくなっていた。
「も・・もう、限界・・・。」
「そう? 都のココは、僕の事、離したくないみたいだけど?」
赤く膨らんだ縁を指でなぞり、つぷっつと指先を滑り込ませる。
「!!!!!!」
ぎゅうぅぅっぅっ
反射的に、入り込んできた異物の感覚に孔を引き締めてしまい、中に入ったままの昴を締め付けてしまう。
「ッく・・・はぁ。ミヤ・・・、あとちょっとだけ、付き合って。」
「!!」
身体を起こされ、抱え込む様にして昴は都を身体の上に乗せた。
「ひ、ぎやぁ・・・ぁ・・・ん!!」
ズッンン!!!
下からの突き上げと、自重で、今まで感じた事の無い最奥へと緩み切った都の中が昴を迎え入れる。
「あぁつ!! や・・・あ・・・す、すば・・・昴! だ、駄目・・・あぁ!!で、でちゃ・・・。でちゃ・・・う!!!!!んん!!!」
バチュン
バッチュン
「はぁ・・あ、あ。 うん、出しちゃえ。ほらっ・・・、出せ!!」
どんどんと打ち付ける腰が激しさをますと、最後の止めの一刺しと同時に、放たれた。
ぶしゃっぁぁぁ
「やぁぁ・・・・。」
出続ける都の中で、残らず出し尽くす様に、腰を揺する。
ドクドクと、中で脈打つ感覚を感じつつも、中を濡らす事は無かった。
ズルっと抜き出されたモノを横目に、都の胸がツキンと寂しさを鳴らす。
「大丈夫? 水、飲める?」
「ん・・・。」
都の身体を起こすと、腰に枕を入れてあげる。
ペットボトルの蓋を開けて、口元に近づける。
「手に力、入んないんでしょ?」
「ん・・・。あり・・がと。」
ゴクゴクと半分位飲んで、自分でボトルを持つと昴が、付けていたゴムを外しているのが目に入る。
・・・あれが、さっきまで、俺の中に・・・。
ゴク・・・ゴク・・・
あの中のって・・・、昴が出した・・・やつだよな? え? あ、あんなに?????
ゴクゴク・・・
あれが、いつも・・・俺の中に・・・・・
ゴクッッツン
水を飲んでいた筈の喉が音を立てて飲み込んだのは、水だったのか・・・
都からの視線がどこに注がれているのかも解っていつつも、揶揄いつつ都へ見せつける様に
芯を失った陰茎を持ち上げてみせる。
「・・・ミ―ヤ? さっきから、見過ぎ・・・。」
パッと下せば、下へと追ってしまった事に都自身も気が付いて、頬を赤く染めた。
「・・・え。・・・あ、い・・・あの・・・」
思わず後ろ向いた都だが、赤くなった耳は隠せてなかった。
「ねぇ、ミヤ・・・? もう、ゴム無いけど・・・、良いよね?」
硬くなったモノが腰に押し当てられる。
さっきまで、散々感じさせられてた身体は、その硬さに簡単に期待してしまう。
ジュンっと中が疼く感じに、戸惑いを覚えつつも否定の言葉は出せなかった。
「ミーヤ? 入れて良い?」
「っえ・・・ん・・・あ・・。」
ゴリュ
一撫で、後孔を昴の陰茎がすると、今か今かと曳くつき飲み込もうとする。
チュッチュと首や背中に愛撫を受け、前は、上も下も昴の手が都を追い立てるのを止めない。
「ねぇ・・・。ミヤ、入れさせて?」
「・・ん、う・・ん・・。 昴、い・・れて・・・。」
耳元で、囁かれたと思った時には既に、腰を取られ臨戦状態になった昴を抵抗なく受け入れ、最奥へ飛沫を感じるのと同時に都はドライでイッたのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「んん・・・」
さっきまで感じていた温もりが、遠い感覚にぽふぽふっと手を伸ばす。
最後の記憶では、ぐしゃぐしゃになっていた筈のシーツはサラサラで、温かな部屋の中でも少しひんやりと感じる。
「・・・す、ばる?」
んんーーーーーーーーーー
確か、昨日?は・・・・・・??
ぼーっとする頭を起こそうと、目を擦りながら、身体を起こす。
腰に重だるさを感じつつも上体を起こすと、視界の端に白銀に光るモノを見つける。
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
バン!!
「す、すば・・・昴! こ、コレ・・・」
「ミヤ、おはよう。って、もう夕方だけど。身体辛く無い?」
キッチンで、コーヒーを淹れていた昴へと、都が突進していく
「こ、コレ、何!!!!!!!??????」
「僕からの、クリスマスプレゼント。」
「け、けど・・・俺があげたのなんか・・・コンビニので・・・。」
「うん?」
コーヒーカップを、キッチンに置き、突進してきた都を向き合う。
モジモジと言い辛そうにする都の姿は、昔から変わらなくてツイ昴は口元が緩んでしまいそうになる。
可愛いなぁ・・・。
きっと、自分がくれたモノとの差を気にしてるんだろうけど・・・。
僕は気にしないんだけどなぁ。
目元を赤くしながら、左手で右手の薬指を弄っては、モジモジ。
そんな都を包み込むように前から昴は抱きしめ、額に鼻先、唇にキスをする。
チュッ
「外さないでくれるよね?」
「・・・けど・・・、俺。」
「ミーヤ? 僕は、ミヤが初めて働いたお金で、僕に何かしたいって思ってくれたのが、嬉しかったんだけど? その気持ちに、金額なんて関係無いよね?」
「昴・・・。」
「ごめんね、バイト先で待ち伏せたりして・・・。ミヤが、急に帰えりが遅くなったから、心配になっちゃって・・・。」
「・・・いや、俺も、黙ってたから。それに、あの日昴が居てくれて、ちょっとホッとしたんだ。」
抱きしめられたままだった、都の腕が昴の背中へのばされる
「本当は、クリスマス当日までの筈だったんだけど、失敗続きであの日で来なくて良いって言われてさ・・・。ちょっと凹んでたんだ。それに、バイト代も予定より少なくなっちゃったし・・・。」
「ああ、だから凹んでたんだ?」
「そりゃ、いつまでも昴や親に世話になるわけにもいかないし・・・。」
背中にまわしてた腕に力が入る
「俺も、昴に何かしたいって思ったから。」
「ミヤ・・・。」
「指輪、ありがとう。大事にする。」
そう言って笑顔で見上げた都と昴の唇は静かに重なった。
FIN
(昴side)
って、ああああああああああああああああああああああああ、マジでミヤが尊いわ!!
いや、愛しい。本当、なんなの?
こそこそ、何かやってるなぁって思ったら、求人情報見てるし。
しかも、ケーキの接客販売とか・・・絶対、ミヤじゃ失敗するのに。
まぁ、案の定、すぐクビになったみたいだったけど・・・。ミヤの良さが解らない奴らと働く意味も価値も無いから良いんだけど、ミヤがクビってのはなんかムカつくんだよなぁ。
それに、いくら僕の為だって解ってても、内緒で勝手にバイト決められたのもちょっと面白く無かったんだよねぇ・・・。
僕のミヤなのに!
そもそも、ミヤは家庭教師とか塾講師とかが向いてるのに・・・。
あー、家庭教師とかしたらクソ餓鬼どもが惚れちゃうから駄目だ・・・。それならまだ、塾の講師とかの方が良いのか・・・???
ああぁああああああああああ、本当は働かなくても良いのに!!大学で研究だけしててくれれば良いのに!けど、一緒に暮らす時に対等じゃなきゃ、一緒に住まないって言われたから、今は我慢するしか無いよなぁ。
まぁ、僕からの指輪は受け取って貰えたし・・・、ミヤの働ける環境をこれから整えていけば良いか。
けど、ミヤには申し訳ないかも知れないけど、今年のクリスマスは最高だったなぁ・・・。
ミヤが初めて働いて稼いだお金で、ミヤが僕の為に買ってくれたコンドームで、全部使い切るまでしたうえに、ミヤからのおねだりで、生で中出し・・・しかも、ミヤもメスイキも潮吹きも覚えたし、ああ・・・幸せすぎて怖い。
そう思うと、ミヤをクビにしたバイト先には感謝をしておこうかな。
おかげで、クリスマス前からミヤとたっぷりアフタークリスマスまで楽しめたんだしな。
翌年からの鴻上総合病院で出される、患者へのクリスマスケーキがこの店のケーキになるのは、また別のお話・・・かも知れない。
おしまい
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