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振り向いて、顔を、よく確認してみると、、、『あれっ⁉︎ コトハ、コノハのお兄ちゃんかも?』‥‥
「はい、アヤです、、、コノハちゃん達のお兄さんですよね?」
「やっぱり、そうだったんだ、、、人違いだったらどうしようかと思ったんだけど、、、よかった」
と、ホッとしていた、ひろお兄さん‥‥『そう、そう、、、段々と思い出してきたぞ!』
あの頃は、コノハちゃんと、コトハちゃんとは、よく遊んでいたが、お兄さんと、お姉さんは、受験があるから塾へ行くようになって、
あまり、会わなくなっていった。時々、「いつも、ありがとう」と言って、たい焼きを買ってきてくれたり、
駄菓子屋さんに連れていってくれた‥‥そんな懐かしい思い出が、溢れてきた‥‥。
「元気だった?」‥‥‥と、言ってから、ちょっと、寂しげな表情になった、お兄さん‥‥。
「コトハと、コノハは、今、日本にいないんだよ、、、」
「あれから、むらさきの森が、なくなって、、、住宅街になっていく頃に、祖父と両親とコトハ、コノハは、海外へ移住したんだ」
「そうだったんだぁ〜」と、手紙のやりとりが、段々と少なくなっていった頃だった‥‥。
「元気なんですか? コトハちゃんと、コノハちゃんは、、、」
「元気だよ、、、今、学校から帰ると、2人して、動物保護ボランティアを手伝っているみたいで、忙しそうにしてるよ!」
「良かったです!元気なら、、、きっと、幸せに暮らしてますね!‥‥今度、手紙を書きます。」そう伝えると、
住所を書いたメモをもらった‥‥「またねっ!コトハと、コノハに、電話して伝えますから!‥‥
‥‥この街で、また会えて、嬉しいよ!」 とお兄さんが言ってくれた‥‥。
再会できた事を喜びながら、家路に着いた。
その日に、コトハちゃんと、コノハちゃんへ、これまでの事を書いて、手紙が、便箋10枚になってしまった。
次の日、ポストへ出そうと思ったが、宛先は、海外だったことを、一瞬、忘れていた。
24時間の郵便局まで持って行き、エアメールでお願いし、「お預かりいたします」と郵便局員さんから言われると、
なんだか、この手紙が、別の国へ届くのかと思うと、ドキドキした‥‥。
この、ドキドキは、もう、コトハちゃんと、コノハちゃんへ、届いていると思った‥‥。
『早く届くといいなぁ〜〜』‥‥と、久しぶりに、自転車で、むらさきの森の、イチョウの木を見に向かった。
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