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「だって。私だけ遊びに行くのも悪いかなって」 真面目なんだよな彩乃(あやの)ちゃんは。初樹(はつき)を差し置いて自分だけ遊びに行けなかったんだ。 「俺のことは気にしなくていいぞ?仕事、別の部署に異動したからさ。これからもっと忙しくなりそうで」 「そうなんだ……」 彩乃(あやの)ちゃんが一瞬だけ泣きそうな顔になった。そういえば夕飯も最近1人で食べてるんだよな。 なんか、彩乃(あやの)ちゃんたちの距離が開いてない?見守るしかできない僕は、2人の指に収まっている結婚指輪を見て、とりあえず安心するしかなかった。
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