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答えのない問
母親を病院に連れていきたいのに、また修が連れて行ってしまった。
元々病院が嫌いな母親だ。
正気だったとしても行ってくれないだろう…。
どうしたらいいんだろう…。
夜の海。
曇の今日は、暗闇に包まれている。
窓を開ければ、いつもより強い波の音だけが少し怖いくらいに聞こえてくる。
目を閉じて、その音に耳を傾けた。
『このまま飛び込んでしまおうか…』
頭の中で、自問自答する。
こんな時、栞の笑顔が頭の中に浮かぶ。
『栞を悲しませたくないな…。海斗君にも迷惑かけるよね…』
そんな気持ちにもなる。
何をどうすればいいのか、答えは見つからなかった。
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