闇と祝福~優人サイド~

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話ながら自分の心臓に手を当てた彼女を 俺は優しく引っ張り抱き締めた。 「花、大丈夫。 花は1人じゃない。 俺が居る。大丈夫。」 そう言いながら優しく背中を擦った。 「皆、誰だって闇は持ってるから。 大丈夫。花だけじゃない。 俺はそんな事で 花を軽蔑したりはしない。 花は人間らしいよ。大丈夫。 ちょっと心が疲れてるだけだよ。 何も考えないで休ませてあげようね? 花は1人じゃない。大丈夫。」 彼女は泣き続け 俺は彼女が落ち着くまで寄り添った。 しばらくして、 落ち着いた彼女が口を開いた。 「ありがとう。ごめん。もう大丈夫。 だいぶスッキリした。」 「男も確か不妊治療とかで 検査するんだよね? 俺のも検査やってみない?」 俺の言葉に彼女は 驚いた顔をしていた。 「え?出来るは出来るけど良いの? 男の人はそういうのに 抵抗あるって婦人科の本で 読んだことあったけど・・・」 「まぁ、よく聞く話だよね。 でも、俺は 抵抗する意味がわからないかな? だって、2人の事じゃん? 子作りしないって決めた訳じゃないなら 検査して結果を知っておくのは 大事だと思うし、結果次第でまた更に 将来設計は出来るし?」 少し嬉しそうな彼女と 年明けに検査に行く約束をした。
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