1.不安の春

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1.不安の春

少しさかのぼって・・・ ビーーー!! 観客の応援で熱くなった体育館にブザーが鳴り響いた。 『山永中学校、全国大会優勝!!!』 俺はこの瞬間、「ぜってーこの中学校に入る!」と心に決めた。 それから俺は、近くの小学校のミニバスケ部に入って、毎日練習に励むようになった。 それから・・・ チュンチュン(すずめのなく声) ドタドタドタドタ(階段を降りる音) 母「おはよう。」 「おはよっ!ってやべ、遅刻するー!」 母「ちょっと、入学初日から遅刻はだめよー。」 「うんーー!!いってきまーす!」 母「行ってらっしゃい。気をつけてね。」 俺は急いで家のドアを閉め、走っていった。 山永中学校が全国大会で優勝した日から、7年。 俺は山永中学校に入学した。 正直、このバスケの強豪中学校で、なんの肩書もない俺がやっていけるのか、 不安だった。 でも、小一からの憧れだった、山永中学校に入学できたんだ。 この学校で俺なりに一生懸命がんばろう!
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