新しい愛人※

1/1
161人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ

新しい愛人※

 ベッドに座ったアドルフ様の前で寝着のローブを脱ごうとすると、アドルフ様は僕を止めた。僕が湯浴みをして準備をする間、すっかりお預けになったアドルフ様の股間は、下履きを馬鹿みたいに押し上げている。すっかりやる気満々じゃないか。 「…おいで。私が脱がせたい。」 夜はこんな雰囲気なのかと、少し戸惑う気持ちになりながら、僕は素直にアドルフ様の足の間に立った。僕としてはまずは相手の性癖を見極めたい。  僕の手をそっと握って、手のひらを自分の唇に押し当てながら、ゆっくり唇で指先までなぞっていく。それはあまり経験のない愛撫だった。指の間を大きな舌でなぞられたら、妙な気持ち良さで甘い溜息が出てしまう。 腰を引き寄せられて、薄いローブ越しに尻をグッと掴まれた。下履きは付けてこなかったから、布越しに尻の割れ目に指が食い込んで僕を焦らす。ああ、もっと直接触って…。 僕が呻いて膝が緩むと、胸元の布越しに温かな吐息を感じた。  期待に滲んだ眼差しでアドルフを見下ろしていたんだろう。アドルフはニヤリと薄く笑って僕の熱くなった胸のてっぺんを、布を掻き分けて露出するといきなり吸い付いた。 ビリビリとした快感がお腹の奥へ流れ込んで、僕はガクっと膝を落とした。 「…何て感じやすいんだ。」 そう呟きながらも、アドルフの愛撫は執拗だった。二つの胸の先端が赤くなってしまったのでは無いかと思い始めた矢先、よだれを垂らしてローブを濡らした僕の震える中心を、我慢できずにアドルフの身体に押し付けた。  ふいにアドルフに解放されてフラついた僕は、ローブを取り払われてベッドへ寝かせられた。それから目線の直ぐ側で、僕がいつも盗み見ていた下履き越しのアドルフの昂りを直に目にする事になった。 下履きからブルンと飛び出た愛人の誰よりも立派な持ち物は、僕を驚嘆させて喜ばせた。あんなに長くて太ければ、きっと奥まで届くだろう。僕はすっかりアドルフのそれが僕の中を擦り上げるのを想像して、期待に息が荒くなった。 アドルフは溜息をつきながら僕の覚悟を試すように、目の前でソレを何度か(しご)いた。ああ、たっぷりの我慢汁の立てる卑猥な音が僕をゾクゾクさせる。  「…大きいだろう。大き過ぎるんだ。女にも、男にもこれを見せたら怖がられる。ロイは…、違うみたいだな。」 確かに人並み以上のその逸物は目を見開くものではあったけれど、僕にとっては期待を増す要素でしかない。僕はクスッと笑って四つん這いになると、ベッドサイドのアドルフの側に近づいてその昂りに顔を寄せて言った。 「僕はこんなに立派なモノを見たら、口の中が唾液でいっぱいになっちゃうよ。ね、アドルフ、口の中で可愛がっても良い?」 少し掠れたアドルフの承諾の声を聞きながら、僕は唇を先端に押し付けた。オスのむせかえる様な匂いが僕をうっとりさせた。少ししょっぱい気がしたのは最初だけで、アドルフの味は僕を興奮させた。  舌先で張り詰めた出っ張りをなぞって、唇に感じる脈動を楽しんでいると、アドルフが我慢できない様にユルユルと腰を動かした。僕を興奮した様に見下ろすアドルフの顔を見上げながら、両手で音を立てて根元をゆっくりと扱きつつ、口の中いっぱいになるその凶悪な先端や窪みを(ねぶ)った。 ああ、口の中も擦られて気持ちが良い。朝勃ちなんてアドルフの持ち物の本来の姿じゃなかったんだ。僕は楽しくなりながら、一方でアドルフのそれがさっきよりもずっとぱんぱんに張り詰めてきてるのを感じた。  「…うっ!ぐっ…!」 突然それは弾けた。口いっぱいに溢れる大量の白濁が後から後から吐き出されて、僕は目を白黒させながら、アドルフが止まるのをバカみたいに手を動かしながら待った。 口の中から手の平に受け止めたそれは大量で、僕はまじまじとそれを眺めながら呟いた。 「こんなにいっぱい見た事ないや。でも一回出したらきっともっと長持ちするでしょ?」 僕の淫乱な発言に少しぼんやりしていたアドルフがハッとすると、慌てて布で自分の出したものを拭き取ると、水差しから水を汲んで僕に飲ませた。  さっぱりした僕はベッドに横たわると、ベッドサイドにぼんやり立っているアドルフを見上げた。出したばかりなのに、もう兆し始めている。大きいだけじゃなくて性欲も強いなんて期待しちゃうな。 僕は見せつける様に足を広げて、湯浴みで準備した僕の卑猥な場所にそっと指を這わせた。大抵の愛人はこの仕草にメロメロになるんだけど、アドルフはどうかな。 けれども僕の期待と裏腹に、アドルフは微動だにせず僕をじっと見つめるばかりだった。  「アドルフ、今度は僕の番だよ?お願い…。」 そう甘えた様に声を掛けると、アドルフはいきなりのしかかってきて僕の両手を片手で拘束すると、ベッドに磔にした。いきなり乱暴な仕草で、僕は眉を顰めた。僕は激しいのは嫌いじゃないけど、痛いのは嫌だ。 様子を伺っていると、アドルフは僕の唇に噛み付く様に激しい口づけをしてきた。その激しさに一瞬怖さを感じたけれど、直ぐに大きな舌で僕の柔らかな口の中を#弄__マサグ__#られて、僕は返す様にアドルフに舌を絡めた。  さっきとはまるで違う、何だか甘やかす様なアドルフの舌に蕩けさせられて、僕は喉奥から甘える声を出しながら口づけに夢中になった。そして仕込んだ固形の香油が、興奮して熱くなった身体ですっかり溶け出すのを感じて、僕は強請る様に囁いた。 「アドルフ、僕のいやらしい穴を可愛がって…。」 するとアドルフの太い指が何度か僕の期待で疼くそこをなぞって、時々指先をクチュクチュと出し入れし始めた。ああ、もっと奥が良いのに…!僕は思わず腰を振って、アドルフの指を迎え入れようと頑張った。  「…まったく、ロイのいやらしさは天井知らずだ。」 そう掠れた声で呟いたアドルフがいきなり起き上がって僕の脚を開け広げると、ずぶりと奥まで指を挿れた。ビリっといい所を擦られて、僕は跳ねた。ああ、アドルフって上手い…かも? そこから僕の中をアドルフの指に執拗に出し挿れされて解されて、僕は太いモノを味わうまでギリギリに高められて、でも弾けさせては貰えなかった。だから待ちかねたアドルフのモノが挿れられた時、泣きたくなるほど安堵したんだ。  でもそれからもじっくりと擦られて、僕は経験の無い感覚に煮えるようだった。震える昂りに触れられたら弾けるのが分かっているかの様に、アドルフは決して触れようとしなかったし、僕も拘束されて触らせて貰えない。 良いところをこれでもかと攻められて、僕は息をするのもやっとだった。ぐったりとした僕に、アドルフは体勢を変えて僕を後ろから抱き抱える様にのし掛かった。 それからグッと深く僕を突き上げると、ゆっくりと腰を押し付けて揺さぶった。  「…っ!ううんっ、ぁあっ…!」 奥にがっちりとはまり込んだのが分かって、僕は頭のてっぺんが痺れる様な快感に身も心も放り出されていた。止められない嬌声が部屋に響いて、逃れられない絶頂に只々呑み込まれていた。 「‥ロイっ!くそっ…!良過ぎるっ…。」 呻く様なアドルフの低い声が僕の耳元で聞こえた気がした次の瞬間には、僕はアドルフに前も一緒に(しご)かれながら揺すられて、チカチカする強烈な快感に意識を飛ばされてしまった。…ああ、最高…。  汗ばんだ身体を、温かな布で丁寧に拭かれるのを感じて瞼を震わせると、甘くて低い声が聞こえた。 「ロイ、大丈夫かい?ちょっと夢中になり過ぎてしまった…。」 ぼんやりとした意識を浮上させた僕は、この声の持ち主を思い出して思わずパチリと目を見開いた。そういえば僕はご主人と寝たんだった。 「…アドルフ。綺麗にしてくれたの?ありがとう。」 僕がすっかり叫び過ぎて掠れてしまった声で囁くと、慌てた様に僕を抱き起こして水を飲ませてくれた。人心地がつくと、僕は目の前の生真面目だと思っていたご主人が、案外床上手なのだと見直していた。  「…ロイ、約束通り私を愛人にしてくれるかい?私は十分満足したけれど、ロイはどうだったかな?」 そう僕をじっと見つめながらアドルフは尋ねてきた。僕はクスクス笑って言った。 「僕を気絶させるくらい悦くしてしてくれたのにそんな事聞くの?ねぇ、僕が欲しい時もお願いしていいのかな。」 するとアドルフは妙に嬉しげに言った。 「ああ、そうしてくれると有り難い。私は結構性欲が強い方なんだ。」 僕は真面目な顔でそんな爛れた事を言うアドルフが面白くて、思わずアドルフの唇を舌でゆっくりくすぐる様に舐めると言った。 「…じゃあ、もう一回しない?ダメ?」  ★お知らせ★ 本日18時より恋愛ファンタジー 『貧乏令嬢の私、冷酷侯爵の虫除けに任命されました!』 公開開始します💕 逆境ヒロインの見せかけの契約相手は冷酷な若き侯爵。酷い扱いにイライラしながらも、お互いの心の傷を知る事で距離が縮まって…。 心の変化をたっぷりと描きました。楽しんでいただけると嬉しいです☺️
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!