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「お酒、飲みます?」
「お、おう。」
もうこの時で夜の11時半を回っていた。それぞれ買ったお酒をグラスに注いで乾杯して飲んだ。
「私ってメンバーの中でも最年長だったし、最後の方は中学生のメンバーもいて……ひとまわりも年が違って……戸惑ったわ。最年長のくせに頼り無いし、どんくさいし、トーク下手だし」
ハナはピンク色のスパークリング酒をチビチビと飲む。頬も少しずつ赤く染まる。
「ごめんなさい、愚痴ばかりじゃお酒も美味しくないよね?」
「いや、そんな事ない。聞いてあげる」
僕は緊張のあまり二杯目である。
「全然人気のない時に、トクさんに推してもらって、いろんな人に知ってもらえて……手紙もいつもくれて……どれだけ私の励みになったか……。本当にありがとう……トクさん……」
僕はハナのうるうるとした瞳で見つめられ、二杯目も一気に飲んでしまった。
「トクさんは普段口悪いけど、手紙になるととても優しくて細かいとこも見てくれて……そのギャップがたまらなくて……」
ハナっ……
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