推しアイドルとの再会

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人生最大のミラクルが今、起きている。 僕が推していたアイドルの家にいるのだ、彼女と二人きりで。しかも夜11時。 そのアイドルはご当地アイドル、清流ガールズのメンバーだった森巣ハナ。 今は卒業をして彼女は一般人に戻っているが、もう会えないと思っていたのに、夜のコンビニで偶然出くわし、危ないから送っていったら……部屋に通されたわけで。 おい、こいつのセキュリティ能力は正常か? ……て、こんな事ないからラッキーと思っている僕も僕だが。 モノトーンで落ち着いている室内。でも甘い香りがして女の子の部屋だ、と思った。 「結構歩いたから良い運動になりましたね」 と、お茶を持ってきたハナ。 変わった色のお茶は彼女がアイドルを辞めて、今働いてるエステ会社の人気商品の健康茶らしい。 「……お前が歩かせたからだろ? 汗かいちまった。……いただきます。」 「ふふ。相変わらず口悪いトクさん。」 変わった味のお茶を口に含ませる。机の上にはさっきコンビニで買ったお酒が二缶置いてある。 一緒に飲みませんか、て言われたのだが……だ、ダメだろ?この時間に、二人きり、酒飲むなんて。 しかも二人の間に沈黙が……。初めての二人きりなのに……。間がもたない。 彼女のピンクのスウェット、すぐそばにソファーベッド……今にも押し倒した……だ、だ、だ、だめだ。 でもこのシチュエーション、彼女はそれ目的……だよ、な……。 一応ハナ、お前は元アイドルだぞ。元とはいえアイドルとそのファン……いいのかいいのか??? 頭の中で葛藤している。
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