決断
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律は何も言わず、頷いた。その横顔をふっと見るナナの横顔は、少し寂しげに見えた。けれど美香は、もう躊躇わなかった。走り始めたその頬に当たる夜風が、はやる心を冷やしてくれるようだった。『ロンド』のコーヒーは美香には苦く感じられたけれど、それも今日なら、味わう事が出来る気がした。 車のヘッドライトが、美香を闇に照らし出して行った。 (終わり)
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