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連絡
今週も、なんとか乗り切った。
私は部屋に駆け込み、ベッドにダイブした。
一ヶ月前からクラスメイトに無視されるようになった私。
同級生と何一つ話すことなく、一週間が過ぎていく。
無視されるようになった理由は、はっきりとはわからない。
でも、心当たりならある。
クラス一可愛い理佐ちゃんの、反感を買ったからだと思う。
今日だけで何十回ため息をついたかな。
また私はため息をつく。
悪いのは、私なのかなぁ……。
――ピロンッ。
そのとき、軽快な電子音がした。ベッドの上に置きっぱなしにしていたスマホを確認すると、誰かからメッセージが入っていた。
私は特に気にせず、アプリを開いてメッセージを確認した。
「……え?」
メッセージを送ってきたのは、紗世。
その名前だけで、中学生の私たちを思い出せる。
中学三年生のとき。人見知りの私に、最初に話しかけてくれたのが紗世だった。好みが似ていて話上手な紗世とは、すぐに親友になれた。
でも秋が始まったばかりのある日。私たちは大喧嘩をした。何がきっかけだったのかは覚えてない。きっと些細なことだったんだろう。それでもお互いに意地を張って仲直りしないまま卒業し、別々の高校へ進んだ。
履歴はずっと下の方に沈んでいて、あの日から一切連絡を取っていない。
そんな「元」親友からのメッセージ。
私は少し緊張しながら、それを確認した。
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