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4.ぴよぴよ争い
突然聞こえたかわいい声に視線を落とすと、つぶらな瞳で私達を見上げる幼気な光線が突き刺さる。
「龍くん!?」
いつからそこに!?
見られてた!?
真守くんに絡めていた手をパッとほどき、何事もなかったかのように振る舞う。
「りゅ、龍くん!おやつ食べたのかな〜?」
私がしゃがんで声をかけると、ももちゃんが気まずそうに少し離れた位置から代わりに答える。
「ごめん、えーと、やっぱり
小春さんと遊びたいって戻ちゃって…」
ぐほっ。
ももちゃんにも見られてた感……恥ずすぎて死ぬ。
No more ichaicha-chu-chu.
イチャイチャチュッチュはもうしない。
「コハル!あそょぼぉ♪」
龍くんが両手を私に伸ばす。
キュン♡
かわいいな~もう。
抱っこのポーズで甘えられたらデレデレになっちゃうよ~。
「はぁい♪抱っ……!?」
「龍くん!僕と遊びましょう!」
真守くんが膝を屈めて龍くんを自分にくるっと向けた。
え?
まさかのヤキモチ?
3歳児に??
「まもっ、副社長、お仕事は?」
「今は運用テスト中なので暫く大丈夫です」
「ふくちゃちょー、ってえらいひと?」
龍くんがまん丸お目々で真守くんを不思議そうに見つめてる。
「えらい?僕が?
ん〜、僕は偉い人ではないです」
真守くんは首をかしげた後で真摯に答えた。
すると、
龍くんは小さな胸を張って、誇らしげな態度をとる。
「ぼくはヒヨコぐみのたいちょーだぞ」
「凄い!隊長のほうが偉いです!」
…………萌ぇ♡
なんてかわいい、ぴよぴよ争い♪
精神年齢が一緒なのかな?
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